二重あご解消の方法は?原因のタイプ別に自力ケアと治療を解説
二重あごは太っている人の悩みだと思われがちです。けれど、体重がふつうの人や若い人にも二重あごはでき、原因は脂肪だけに限りません。
あご下は、外側から次の順に重なっています。
- 皮膚
- 皮膚のすぐ下の脂肪
- 筋肉の奥の脂肪
- あごの骨
このうちどこに原因があるかによって、舌回しやマッサージなど自分でできるケアで二重あごが変わるかどうかも、どの治療を選べば良いかも変わります。
この記事では、二重あごの原因を層ごとに整理し、太っていないのに二重あごになる理由から、タイプ別の治療の選び方までをまとめました。
二重あごが気になるかたへ
大阪で美容皮膚科をお探しなら、梅田すずらんクリニックにご相談ください。二重あごがどの層によるものかを診察で確かめ、あなたに合う治療をご提案します。
Table of Contents
二重あごの原因

二重あごといっても、原因は人によって違います。皮膚がたるんでいる人もいれば、脂肪がついている人、あごの骨が小さい人もいます。ここでは、あご下を外側から順に見ていきましょう。
なお、あごの縁より上の、口の横のたるみはブルドッグ顔と呼ばれ、二重あごとは別の悩みです。
たるんだ皮膚
顎下のたるみは、加齢で皮膚の弾力が落ち、余った皮膚が垂れ下がって起こるものです。脂肪が少ない人でも二重あごが目立つのは、このためです。
皮膚だけでなく、あご下の奥にある舌骨という小さな骨も、年齢とともに位置が下がっていきます。首のCTを調べた研究(282人)で、はっきり下がっていたのは女性でした。舌骨が下がると、あごと首の境目の角度がゆるやかになり、あご下がもたついて見えるといわれています。
参考:282人の首のCTで舌骨の位置を調べた研究(Plastic and Reconstructive Surgery Global Open・英語)
皮膚のすぐ下にたまった脂肪
顎下の肉をつまんだときに厚みを感じるなら、皮膚のすぐ下にたまった脂肪が関係していそうです。この脂肪がたまるのは、皮膚と、広頸筋という首の前の薄い筋肉のあいだです。
この脂肪は体重の増加と関係が深く、二重あごの成り立ちのなかでもっとも多いとする論文もあります。以前より体重が増え、それとともにあご下がふっくらしてきたなら、この脂肪の増加が一因と考えられます。
参考:二重あごの成り立ちを解剖から整理した論文(Journal of Cosmetic Dermatology・英語)
筋肉の奥にある脂肪
あご下には、広頸筋の上の脂肪のほかに、筋肉の下にも脂肪があります。唾液をつくる顎下腺があるのも、この深い層です。どちらも奥にあるため、指でつまんで触れることはできません。
奥の脂肪の量には個人差があり、人によっては、つまめる脂肪より多いこともあります。つまんでも薄いのに二重あごが目立つなら、この層が関わっているのかもしれません。
参考:あご下の広頸筋の上と下の脂肪の量を比べた解剖研究(Oral Surgery, Oral Medicine, Oral Pathology・英語)
小さいあご
あご先が小さかったり、後ろに引っ込んでいたりすると、太っていなくても二重あごに見えます。あご先から首までの距離が短く、皮膚や脂肪の行き場がなくなって、あご下に集まってふくらんで見えるというのが論文の説明です。
脂肪の量と関係なく起こるため、痩せても二重あごが残るのがこのタイプです。アジア人には、あご先が小さい人が多いとする報告もあります。
太ってないのに二重あごになるのはなぜ?

意外かもしれませんが、あご下の浅い脂肪は年配の人より若い人のほうが多い、という研究があります(女性40人のCT)。二重あごの有無までは調べていない研究ですが、細さや若さだけで二重あごと無縁とはいえないのです。
参考:女性40人のCTで首の脂肪の分布を年齢別に比べた研究(Plastic and Reconstructive Surgery・英語)
太っていないのに二重あごが出るなら、原因は先ほど見た4つのうち、脂肪の量と関係なく起こる3つのどれかと考えられます。鏡で確かめてみましょう。
| 見え方 | 考えられる原因 |
|---|---|
| つまむと皮膚が薄く伸びる | たるんだ皮膚 |
| 指でつまめないのに、あご下がふくらんでいる | 筋肉の奥にある脂肪 |
| 横から見ると、あご先が引っ込んでいる | 小さいあご |
| うつむいたときだけ二重に見える | 姿勢による見え方 |
どれにも当てはまらず、つまむと厚みがあるなら、皮膚のすぐ下の脂肪が増えているのかもしれません。体はほっそりしているのに輪郭全体がぼやけるなら、痩せてるのにフェイスラインがない理由も合わせて読んでみてください。
二重あごを目立たなくする方法

二重あごは、顔の角度や光の当たり方で見え方が大きく変わるものです。写真やオンライン会議で気になるなら、カメラの角度とあごの位置、メイクを少し変えるだけで、今日から目立たなくできます。
カメラの角度
ノートパソコンのカメラでオンライン会議に出ると、画面に映る自分の顔が、いつもより重たく見えることがあります。机に置いたパソコンのカメラは顔より低い位置にあり、あご下を見上げる角度で映すからです。そのうえ画面を見下ろす姿勢になるので、あご下の皮膚や脂肪も折り重なります。
直し方はかんたんで、カメラを目の高さか少し上まで上げるだけ。パソコンスタンドがなければ、厚めの本を何冊か重ねても代わりになります。画面をやや見上げる位置に置くと、あごと首の境目がすっきり映るはずです。
あごの位置
写真に写るとき、顔を小さく見せようとして、あごをぐっと引く人は多いでしょう。ところが、あごを引くほどあご下の肉は首側に押し出され、二重あごはかえって目立ちます。
コツは、首を少し前に伸ばし、あご先をほんの少し前に出すこと。あごと首の境目に影ができて、輪郭がすっきり見えます。ストレートネックや猫背で、ふだん頭が前に出がちな人も、撮る瞬間だけこの位置を意識すれば、見え方は変わるはずです。
メイク
仕上げに使えるのが、影と光でつくる立体感です。フェイスラインの骨のすぐ下から、あご下に向かってシェーディングを薄くのせると、ふくらんだ部分が影に沈んであごの輪郭が浮き上がります。
あご先には、ハイライトをほんの少し。光が当たる場所は前に出て見えるので、小さいあごのタイプにも向いています。シェーディングは濃く入れると首との境目に線が残るため、指やブラシで首側へぼかしておくと自然です。
二重あごは自力で解消できる?

よく紹介されるセルフケアで何が変わるのか、研究で分かっていることを方法ごとに並べると、次のようになります。
| 方法 | 変わるもの | 二重あごはどうなったか |
|---|---|---|
| 舌の押し上げ | あご下の筋肉の働き | 舌を上あごに押し当てる訓練を8週間続けた試験で、見た目の変化は感じられなかった |
| 顔の体操 | 頬のふくらみ | 顔の体操を20週間続けた試験で、頬はふっくらしたが、首とフェイスラインは変わらなかった |
| マッサージ | むくみ | 脂肪やたるみが減るかを確かめた研究は見当たらない |
| 減量 | あご下の脂肪 | 食事で減量した1年半の試験で、あご下の脂肪は半年で減ったが首より少なく、1年半後には減った分がはっきりしなくなった |
どの方法にも、変わるものはあります。ただ、たるんだ皮膚や筋肉の奥にある脂肪、小さいあごは、セルフケアで動かすのが難しい部分です。
筋トレ
舌回しやあご上げは、二重あごに効く運動として動画でもよく紹介されています。ただ、そこで動いているのは舌やあご下の筋肉で、脂肪や余った皮膚は、筋肉を動かしても減りません。
舌の訓練を確かめた試験は、30〜78歳の女性27人が対象です。舌先を上あごの前に押し当てる訓練を8週間続けたグループと、何もしなかったグループを比べました。訓練したほうはあご下の筋肉の働きが強くなったものの、本人による見た目の評価は、何もしなかったグループと同じでした。
参考:舌の訓練を8週間続けた女性27人の試験(Revista CEFAC・英語)
顔の体操の試験はもっと長く、40〜65歳の女性が1日30分の体操を、最初の8週間は毎日、その後の12週間は1日おきに続けました。最後まで続けられたのは16人で、比べる相手のグループはない試験です。医師が写真で見比べると、頬はふっくらした一方、首とフェイスラインには差が出ませんでした。
参考:顔の体操を20週間続けた女性の試験(JAMA Dermatology・英語)
舌や首の運動は、飲み込む力や首の筋力を保つのに役立つとされています。二重あごのためというより、体のための習慣として続けてみてください。
マッサージ
リンパを流すマッサージは、二重あごの解消法として雑誌や動画でもおなじみです。むくみが引けば、あご下がその日のうちにすっきり見えることもあります。朝ふくらんでいたあご下が夕方には落ち着いているなら、見え方の一部はむくみによるものでしょう。
一方で、マッサージで脂肪や伸びた皮膚が減るかを確かめた研究は、調べた範囲では見当たりませんでした。むくみが二重あごにどこまで関わるかも、医師のあいだで見方が分かれています。続けるなら、強くこすらず、軽い力で行ってください。
ダイエット
体重が増えてから二重あごが目立ってきたなら、自力でいちばん効くのは体重を落とすことです。全身の脂肪が減れば、あご下の脂肪も一緒に減ります。
ただ、減り方は首より控えめです。おなかに脂肪がついた成人278人を2種類の食事法に分け、半数には運動も組み合わせて1年半続けてもらい、MRIで首とあご下の脂肪を測った試験があります。半年で首の脂肪は13.1%減ったのに対し、あご下は5.3%。1年半後には、あご下の減った分がはっきりしなくなっていたのです。参加者の9割は男性で、女性でも同じ結果になるかは確かめられていません。
参考:食事で減量した278人の1年半の試験(Nutrients・英語)
体全体の脂肪が増えているかたには、医療ダイエットという選択肢もあります。当院の医療ダイエットは、電気で筋肉を動かす医療用EMSを、おなかや脚、腕など体に貼って使うものです。EMSは筋肉を動かす機器で、脂肪を直接減らす効果は期待できないと、消費者安全調査委員会の資料も説明しています。あご下に当てるのではなく、体重を落とすための手段と考えてください。
二重あごを解消する治療の選び方

二重あごの治療は、原因がどの層にあるかを見てから選ぶものです。診察では、つまんだときの脂肪の厚みや皮膚のゆるみ、横から見たあご先の位置を確かめ、首の腫れ(甲状腺やリンパ節)など脂肪以外の原因が隠れていないかも調べます。
タイプごとの主な治療は、こちらです。
| 二重あごのタイプ | 主な治療 |
|---|---|
| 皮膚がたるんでいるタイプ | 医療ハイフ |
| 皮膚のすぐ下の脂肪が多いタイプ | 脂肪溶解注射 |
| 筋肉の奥の脂肪が多いタイプ | 注射や機器では変化が出にくい可能性があり、手術が検討されることもある |
| あごが小さいタイプ | ヒアルロン酸注射 |
実際には、2つ以上のタイプが重なっていることもよくあります。
皮膚がたるんでいるタイプ
つまむと皮膚が薄く伸びる二重あごには、医療ハイフが検討されます。超音波の熱を皮膚の土台まで届けて縮ませ、たるんだあご下を引き上げる施術です。
変化はその日のうちには出ず、数か月かけてゆっくり引き締まっていきます。頬からあご下のたるみに照射した研究(93人)でも、3か月後に改善が見られたのは約6割でした。BMIが高い人では変化が出にくかったので、脂肪が厚い人は脂肪を減らす治療から考えるほうが向いているでしょう。
参考:頬からあご下のたるみに医療ハイフを照射した研究(Aesthetic Surgery Journal・英語)
ダウンタイムはほとんどないとされる一方、まれにやけどや神経の障害の報告もあります。医療ハイフとはどんな施術かを知ったうえで受けてください。
皮膚のすぐ下の脂肪が多いタイプ
つまむと厚みがあり、皮膚のゆるみが強くない二重あごには、脂肪溶解注射が検討されます。効果が出るのは、薬剤で脂肪の細胞を壊し、数そのものを減らすからです。
注射のあとはしばらくむくみが出るので、輪郭が変わり始めるのはそれが引いてからです。顎下の脂肪溶解注射の効果を感じるまでには、間をあけて何回かに分けて受けることが多いとされています。米国で承認された製剤の試験では、あご下のふくらみが改善した人は約7割でした(偽薬は約2割)。クリニックで使う製剤と同じとは限りません。
参考:米国で承認されたあご下の脂肪向け注射薬の添付文書(FDA・英語)
むくみや内出血、しびれはよく出るものの、多くは自然に引いていくものです。脂肪が減ったあとに皮膚のゆるみが目立つ人もいるので、つまんだときの厚みとゆるみの両方を診察で見てもらってください。
筋肉の奥の脂肪が多いタイプ
脂肪溶解注射やハイフを受けても二重あごが変わらなかったなら、筋肉の奥の脂肪や小さいあごが関わっているのかもしれません。つまめる脂肪は少ないのにふくらみが目立つ人や、体重を落としてもあご下だけ残る人は、このタイプを疑ってみてください。
脂肪溶解注射は、米国の添付文書でも筋肉の上の脂肪に打つよう決められている薬です。奥の脂肪には打たないため、こちらが多い人では変化が出にくいと考えられます。ただし、奥の脂肪の量と効き方の関係を確かめた研究は見当たらず、あくまで仕組みから考えた話です。
奥の脂肪には手術が検討されることもありますが、当院では行っていません。どの層が目立っているのかを、まずは診察で見てもらってください。
あごが小さいタイプ
横から見てあご先が引っ込んでいるなら、二重あごの脂肪を減らすより、あご先の形を整えるほうが合うことがあります。ヒアルロン酸であご先を前に出すと、あごから首までの距離が伸び、境目がはっきりすると説明されています。
当院で、あご先にボリュームを足して輪郭を整えるために使うのは、厚生労働省の承認を受けたジュビダームビスタ ボラックスXCです。効果は1年半ほど続くとされ、当日からメイクもできます。
腫れや内出血が出ても、多くは2週間ほどで落ち着きます。まれに血管が詰まる合併症もあるので、受ける前に顎ヒアルロン酸注入のデメリットにも目を通しておいてください。
二重あごでよくある質問
二重あごにボトックスは効きますか?
脂肪やたるみには効きません。米国では首の筋肉が浮き出るすじに使う承認がありますが、国内でボトックスが認められているのは、眉間や目尻のシワ、エラの張りまでです。
二重あごの治療に保険は使えますか?
見た目を整える治療なので、保険は使えず自費になります。ただ、体重が大きく増えて肥満症と診断されたときは、減量の治療に保険が使えることもあります。
脂肪溶解注射のあとで太ったら、二重あごは戻りますか?
壊した脂肪の細胞は戻りませんが、残った細胞は太ればふくらみます。脂肪溶解注射の効果を保つには、治療のあとも体重を増やさないことがいちばんの手入れです。
EMS美顔器はあご下に使えますか?
家庭用のEMS美顔器を首に当てると、めまいや失神につながるおそれがあると消費者庁が注意しています。あごから首にかけて使うタイプも含まれるので、首には当てないでください。
まとめ
二重あごの解消方法は、あご下のどの部分が目立っているかによって変わります。原因と対処方法の関係を整理すると、次のとおりです。
- たるんだ皮膚には医療ハイフ
- 皮膚のすぐ下の脂肪には脂肪溶解注射
- 筋肉の奥の脂肪は診察で慎重に確かめる
- 小さいあごにはヒアルロン酸注射
ただし、複数の原因が重なっていることもあり、自分で治療を選ぶのは簡単ではありません。脂肪溶解注射や医療ハイフなど、どの治療が自分に合うのかは、診察で原因の層を見れば絞り込めます。大阪で美容皮膚科をお探しなら、梅田すずらんクリニックへお気軽にご相談ください。
