ニキビ跡が治らない・消えないのはなぜ?薄くなるまでの期間と対処法
ニキビ跡向けの美容液や薬用ジェルを何か月も続けたのに変わらず、自分のケアのやり方が悪いのかと思っている人も多いでしょう。ただ、化粧品や医薬部外品の効能はニキビやシミを防ぐところまでで、できてしまったニキビ跡を消す効能は認められていません。
ニキビ跡が半年〜1年たっても治らないときは、大きく次の2つのどちらかが起きています。
- 新しい炎症や刺激が重なり続けている
- 肌にへこみや盛り上がりができている
炎症や刺激が原因なら同じ場所にできるニキビを治して紫外線を防ぐことで、赤みや茶色は少しずつ薄くなっていくことがあります。形が変わったニキビ跡は時間がたっても戻りにくく、治療を考える段階です。
この記事では、ニキビ跡が治らない理由と自然に薄くなるまでの期間、待っても戻りにくいサインを紹介します。
治らないニキビ跡が気になるかたへ
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ニキビ跡が治らない5つの理由

ニキビ跡が1年たっても治らないときに考えられる理由は、次の5つです。
- 肌の形の変化
- 同じ場所のニキビ
- 肌を触る癖
- 紫外線
- 深い炎症
このうち肌の形の変化と深い炎症は、時間がたっても変わりにくいものです。残りの3つは原因を取り除けば、赤みや茶色が少しずつ薄くなっていくことがあります。いくつかの理由が重なっている人もいるでしょう。
肌の形の変化
ニキビ跡には赤みや茶色い色素沈着のほかに、皮膚がへこんだクレーターや盛り上がった跡もあります。
へこみや盛り上がりは肌の形そのものが変わっているので、セルフケアを続けてもなかなか元に戻りません。
化粧品が肌にしみ込むとうたえるのは、肌のいちばん外側にある角質層までと決められています。クレーターのへこみは、その奥の真皮が傷ついてできたものです。
同じ場所のニキビ
同じ場所でニキビを繰り返していると、ニキビ跡はなかなか薄くなりません。新しい炎症が起こるたびに赤みや色素沈着が重なり、前のニキビ跡が落ち着くまでに時間がかかってしまうのです。
ニキビが落ち着いたあとも、再発を防ぐ治療を続けることがすすめられています。
参考:日本皮膚科学会|尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023
ニキビが同じ場所に繰り返しできるのは、ニキビができる場所ごとに悪化のきっかけがあるためです。炎症の強いニキビができやすい人ほど、ニキビ跡も残りやすいとされています。
肌を触る癖
ニキビや跡が気になって頻繁に触ることも、肌の状態が落ち着かない原因のひとつです。特に避けたいのは、次のような行動です。
- 頬杖をつく
- ニキビの状態を確かめようとこする
- 膿を出そうと押す
- 指でつついたり潰したりする
触るほど元のニキビは治りにくくなり、新しいニキビのもとにもなります。鏡を見る回数を減らすと、肌を触る回数も減らせるとされています。ニキビを隠そうとコンシーラーを何度も塗り重ねることも控えましょう。
参考:日本皮膚科学会|皮膚科Q&A にきび Q22/皮膚科Q&A にきび Q17
紫外線
茶色いニキビ跡がなかなか薄くならない原因として、紫外線の影響も挙げられます。ニキビの炎症で生じた色素沈着は、紫外線を浴びると濃くなって長引くことがあります。
日焼け止めは、季節を問わず毎日塗りましょう。
深い炎症
ニキビの炎症が皮膚の深い層(真皮)まで及ぶと、赤みや茶色が長く残ることがあります。浅い炎症でできたニキビ跡より薄くなるのに時間がかかり、待つだけでは変わりにくいこともあります。
炎症の深さは自分で判断しにくいため、長く変化が見られないときは医療機関で治療について相談すると良いでしょう。
ニキビ跡が消えるまでの期間

赤かった傷あとが時間とともに肌色から白っぽく変わっていくのは、ニキビ跡でもふつうの経過です。
ただ、薄くなるまでの期間には個人差が大きく、変化は数か月単位で見ていくことになります。
赤みが引くまで
ニキビ跡の赤みは炎症が治まったあとに一時的に残るもので、時間とともに自然に引いていきます。
薄くなるまでには数か月から1年ほどかかることが多く、長いと1年を超えることもあります。数週間で変化がなくても、あわてて治療を考えなくてかまいません。
色素沈着が薄くなるまで
茶色や黒っぽいニキビ跡は、炎症のあとにメラニンが残った状態です。数か月から1年ほどで薄くなることが多いものの、色素が皮膚の深いところまで入っていると数年かかることもあります。もともと肌の色が濃い人ほど、色素沈着は出やすく長引きやすいとされています。
色の変化はゆっくりなので、毎日鏡を見ていると薄くなっていても気づきにくいものです。月に1回、同じ場所と同じ明るさで加工なしの写真をスマートフォンで撮っておきましょう。3か月前の写真と並べれば変化が分かり、変わっていなければ診察のときにそのまま見せられます。
紫っぽい跡
紫っぽいニキビ跡には、赤みが暗く見えているものや濃い色素沈着などが混ざっていることがあります。赤みが残っているだけなら、時間とともに引いていくものです。色素が皮膚の深いところに沈んでいると灰色や青みがかった色になり、長く残りやすいとされています。
見た目だけでは区別しにくいので、色素沈着と同じように写真で経過を追いましょう。数か月単位で見ても色が変わらないときは、診察で確かめてもらうのが確実です。
待っても戻りにくいニキビ跡のサイン

ニキビ跡がなかなか変わらないときは、次のようなサインがないか確かめてください。
| サイン | 考えられること | どうするか |
|---|---|---|
| 触るとへこむ・段差がある | クレーター | 種類に合う治療を検討する |
| 盛り上がりが広がる・かゆい・痛い | ケロイドが疑われる | 皮膚科・形成外科で診てもらう |
| 同じ場所に新しいニキビが出続ける | ニキビの炎症が続いている | 皮膚科でニキビの治療を受ける |
| 原因を取り除いても赤みや茶色が数か月変わらない | 深い炎症の影響が考えられる | 診察で相談する |
| 茶色い跡が何年も同じ濃さのまま | ほかのシミも考えられる | 診察で見分けてもらう |
自分のニキビ跡にへこみや盛り上がりがあるかは、ニキビ跡の種類ごとの見分け方で確かめられます。
市販薬で治らないニキビ跡

ニキビ跡向けとして売られている市販品は、次の4つの区分で認められている効能が違います。
- 化粧品
- 医薬部外品
- 傷あと用の塗り薬
- シミ向けの飲み薬
化粧品の効能は厚生労働省の通知で決まっていて、ニキビなら「洗浄によりニキビを防ぐ」(洗顔料)、シミなら「日やけによるシミ・ソバカスを防ぐ」までです。医薬部外品の美白の効能も「メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ」という予防で、へこみや盛り上がりを整える効能はありません。
傷あと用の塗り薬(第2類医薬品)は傷ややけどのあとのしこりを対象にしていても、効能から顔を除いている製品があります。シミ向けの飲み薬(第3類医薬品)の効能は「しみ・そばかす・日やけなどの色素沈着症」で、ニキビ跡とは書かれていません。
ニキビ跡向けと書かれた製品でも、期待している変化が効能に入っているかを箱の表示で確かめてみてください。化粧品や医薬部外品は、新しいニキビを防いだり毎日のスキンケアに使ったりするぶんには役に立ちます。
ニキビ跡への対処法

原因を取り除けば薄くなるニキビ跡は今のニキビを止めることから、戻りにくいニキビ跡は治療で目立ちにくくすることから始めます。
今のニキビを止める
新しいニキビができ続けているなら、まずは皮膚科でニキビそのものを治しましょう。治療は、塗り薬などを使った保険診療が中心です。
化粧品や医薬部外品にはニキビを防ぐ働きのものもありますが、ニキビの治療薬ではありません。ニキビを悪化させると、治せないニキビ跡が残ることもあります。新しい跡を増やさないためにも、早めに治療を始めましょう。
参考:日本皮膚科学会|皮膚科Q&A にきび Q13/皮膚科Q&A にきび Q1
ニキビ跡に合う治療を選ぶ
ニキビが落ち着いても目立つニキビ跡は、治療で目立ちにくくしていくことができます。
赤みが残っているなら、光治療(IPL)が検討されます。IPL光治療のニキビ跡への効果は赤みや色素沈着が中心で、へこみには働きません。
茶色い跡やざらつきには、古い角質をはがして入れ替わりを助けるケミカルピーリングが使われます。ケミカルピーリングでニキビ跡がどこまで薄くなるかは、跡の深さによって違います。
へこみや盛り上がりには、ダーマペンやポテンツァなど別の治療が必要です。どの治療も効果の出る深さやダウンタイムが違うので、診察で確かめたうえで選びましょう。
診察で伝えること
診察では、次のことを伝えると話が早く進みます。
- いつからあるか
- 使ってきた市販品や薬
- 撮っておいた写真
ニキビ跡がいつからあってどれくらい変わっていないかが分かると、薄くなるのを待つか治療を考えるかの見当がつきます。使ってきた市販品や皮膚科の薬は、何を試して変わらなかったのかを伝えるために書き出しておくと良いでしょう。月に1回撮っておいた写真があれば、そのまま見せてください。
ニキビ跡でよくある質問
1年たっても消えないニキビ跡は一生残りますか?
一生残るとは限りません。深い炎症でできた色素沈着や盛り上がった傷あとの一部は、数年かけて薄くなったり平らに近づいたりすることがあります。
ビタミンCでニキビ跡は消せますか?
赤みにビタミンCを塗る方法は、効果が十分に確かめられていません。赤みはもともと時間とともに引いていくので、塗ったから薄くなったのかどうかを見分けにくいためです。茶色い跡に使う美容液や飲み薬は、箱に書かれた効能を見てから選びましょう。
皮膚科の薬でニキビ跡が治らないのはなぜですか?
皮膚科で処方されるニキビの塗り薬は、炎症を治して再発を防ぐのがおもな役割です。残ったニキビ跡の見た目を整えるには、別の治療を考えることになります。
どのくらい待ってから受診すればいいですか?
半年ほどたっても色や大きさが変わらなければ、一度ご相談ください。へこみや盛り上がりがあるときや同じ場所にニキビを繰り返すときは、もっと早くてかまいません。
何年も消えない茶色い跡はシミですか?
ニキビ跡の色素沈着に、ほかのシミが混ざっていることもあります。肝斑などは見た目だけで区別しにくいため、何年も同じ濃さで残っているなら診察で確かめてもらいましょう。
まとめ
ニキビ跡が治らない理由は、炎症や刺激が重なり続けているか肌の形が変わっているかの2つに分かれます。覚えておきたいことは、次の3つです。
- 化粧品や医薬部外品にニキビ跡を消す効能はない
- 赤みや茶色は同じ場所のニキビや紫外線で長引く
- へこみや盛り上がりは時間がたっても戻りにくい
自分のニキビ跡が待てば薄くなるものなのかは、鏡で見るだけでは判断しにくいものです。月に1回撮った写真を持って、まずは診察でニキビ跡が治らない原因を確かめてみましょう。
梅田すずらんクリニックでは今あるニキビとニキビ跡の両方を診察したうえで、合う治療をご案内しています。診察だけの予約もできます。大阪・梅田でニキビ跡治療を検討しているかたは、お気軽にご相談ください。
参考にした研究
この記事で触れた研究の出典です。
