2024年4月3日更新日:2024年4月13日
シワとたるみは老けて見える原因に!肌の老化に先手を打つなら?
「なんか最近、老けたなぁ」
鏡を見ながら、気分がのらないと感じることはありませんか?
老けて見える原因は、シワやたるみかもしれません。
特に、30代にでき始める小ジワは、ちりめんジワが多いとされています。ちりめんジワは、放っておいても消えません。肌の老化に手を打つなら、早めが勝負です。
この記事では、シワとたるみの違い・原因、たるみによって生じる顔の変化を解説します。
ここだけで特別に公開する、たるみを予防する簡単フェイスエクササイズや、シワ・たるみにおすすめの美容治療も紹介しますので、小ジワが気になりはじめた方は、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
シワとたるみの違いは?
シワとたるみを織り交ぜて解説している美容コラムもありますが、実は、シワとたるみは別ものです。
ここでは、シワとたるみの違いについて、解説します。
シワとは?
シワとは、皮膚に生じた線状の変化です。皮膚には、下記のような層があります。
表皮 | 角質層 |
顆粒層 | |
有棘層 | |
基底層 | |
真皮 | 乳頭層 |
網状層 |
どの層でトラブルが生じるかによって、シワの種類が異なります。
- ちりめんジワ、小じわ
- 紫外線ジワ
- 表情ジワ
などがあります。
これらのシワの種類の原因や特徴については「シワの原因」に関する記事で詳しく解説していますので、ぜひこちらをご覧ください。
たるみとは?
たるみとは、皮膚の中でもとりわけ真皮のコラーゲン・エラスチン線維・ヒアルロン酸の量の減少・質の低下により、肌のハリが失われ下垂した状態のことです。
特に、コラーゲン・エラスチン線維は真皮の乳頭層を構成していて、乳頭層の構造は肌のハリに大きな影響を与えます。
シワ・たるみが形成される過程には違いがあるため、自分の肌の状態がシワなのか、たるみなのかを正確に把握しておくことは、効果的に肌にアプローチするために欠かせません。
シワとたるみの原因
シワとたるみは別ものといえ、肌にダメージを与える要因には、共通したものも多くあります。
ここでは、以下の4つの原因に注目します。
- 肌の乾燥
- 紫外線の影響
- 長時間の悪い姿勢
- 加齢による変化
ひとつずつ、解説します。
肌の乾燥
肌が乾燥すると、皮膚の一番表面にある角質層のキメが乱れます。
角質層の細胞は、通常セラミドなどの「細胞間脂質」によって連結されていますが、乾燥によって細胞間脂質が減少します。
セラミドが減少すると、肌を乾燥や紫外線から保護する「バリア機能」が低下し、表皮は水分量を保持できなくなるのです。
肌の水分量が減少すると、表皮は乾燥から肌を守るため、皮膚を硬くします。この作用によってできるのが、ちりめんジワ・小ジワです。
紫外線の影響
人体に影響を及ぼす紫外線には、皮膚を真っ赤にしたり、水ぶくれを作ったりする「UV-B」と、皮膚の真皮まで届いて、悪影響を及ぼす「UV-A」があります。
シワ・たるみの原因になるのは、UV-Aです。真皮に届いたUV-Aは、真皮のコラーゲンやエラスチン線維に損傷を与えます。
さらに、紫外線は真皮の主要細胞である、線維芽細胞にダメージを与えます。
真皮の線維芽細胞の役割は、コラーゲン・エラスチン線維・ヒアルロン酸を生成することです。
しかし、紫外線によって線維芽細胞がダメージを受けると、コラーゲン・エラスチン線維・ヒアルロン酸の生成能力が低下します。
真皮の細胞が紫外線によって損傷を受けると、真皮の網状層の構造が弱くなり、肌のハリの低下・シワ・たるみの原因になるのです。
長時間の悪い姿勢
長時間の姿勢不良は、たるみの原因になることがあります。
猫背やうつむいた姿勢で、長時間スマートフォンやタブレットを触っていると、ほうれい線や首の前面にたるみが生じやすくなります。
重力によって、皮膚・皮下組織が床の方向に引っ張られ、下垂するからです。
長時間姿勢を変えずに電子機器を使用したり、読書をしたりするなどの習慣がある場合は、こまめに姿勢を変えるか、顔がうつむく体勢を避けるように心掛けましょう。
加齢による変化
加齢によって、皮膚・皮下組織に変化が生じます。
まず、皮膚では「光老化(ひかりろうか)」という、これまで受けてきた紫外線の影響による老化現象が表在化し始めます。これが、真皮のコラーゲン・エラスチン線維・ヒアルロン酸の減少・質の低下がシワやたるみの原因となります。
続いて、皮下組織という真皮の下にある皮下脂肪層や、筋肉にも加齢による変化が現れます。
皮膚は皮下脂肪に対して、スパイク状のアンカー構造によって固定されています。
アンカー構造にはコラーゲン・エラスチン線維が豊富ですが、老化とともにコラーゲン・エラスチン線維の量と質が低下するのです。
このため皮膚と皮下脂肪を支えているアンカー構造の働きも弱くなり、たるみにつながります。
また、表情筋の衰えが生じると、皮膚・皮下脂肪を支えていた筋肉が萎縮し、たるみの原因となります。
このように複数の原因が重なり合って、シワ・たるみが形成されます。
たるみによって生じる顔の変化
たるみは顔の印象を老けて見えさせる、厄介な存在です。無表情のときにも存在するため、他の人からの印象が気になる場合もあるかもしれません。
ここでは、たるみの悩みとしてよく挙げられるものを紹介します。
- ほうれい線
- ゴルゴライン
- マリオネットライン
- 眉毛下垂
ひとつずつ取り上げます。
ほうれい線
ほうれい線はたるみの中でも、最も存在感を放つものです。鼻唇溝(びしんこう)とも呼ばれます。
小鼻の横から、口角の外側に向かって伸びていきます。若くても笑うとほうれい線はできますが、たるみとの違いは、無表情になったときに溝のラインが残るかどうかです。
ほうれい線は口角の両側に「ハの字」に伸び、さらにたるみが進むとフェイスラインに向かって伸びます。
ゴルゴライン
ゴルゴラインはミッドチークラインと呼ばれることもありますが、目の下に表れるたるみです。
目の周りの骨格に対して、皮下脂肪が下垂することが原因で生じます。
目の周りには軟部組織を支えている靭帯がありますが、靭帯が加齢とともに緩みます。
また眼輪筋(がんりんきん)という目の周りの筋肉が萎縮すると、眼輪筋の奥にある脂肪組織を保持できなくなり、下垂してたるみとなるのです。
マリオネットライン
マリオネットラインは口角の横から、下方のフェイスラインに向かって伸びるたるみです。
皮下脂肪の量が多いと、マリオネットラインが表れやすくなります。
ほうれい線と並んでラインができると、見た目印象を老けさせてしまうたるみです。
眉毛下垂
眉毛の周りでも、たるみは生じます。
例えば、おでこ・頭皮のたるみが前方に下垂してくると、眉毛下垂になります。多くの場合、無意識に眉毛を引き上げて表情を維持しているため、眉毛下垂には気づきません。
しかし、おでこの横ジワが気になって受診してみたら、眉毛下垂や眼瞼下垂と診断されるケースがあります。
シワやたるみをそのままにしておくと?
結論からお伝えすると、シワやたるみをそのままにしておくと、シワや溝は徐々に深く刻み込まれていきます。
乾燥による表皮のちりめんジワであれば、シワ改善をうたったスキンケア用品で、改善する可能性があります。
しかし、その他のシワ・たるみをセルフケアで解消することは困難です。
残念ながら、ヒトは歳を重ね老化します。
肌も同様に老化し、新陳代謝の低下・皮膚の血行不良・乾燥・紫外線といった問題に直面するのです。
もし、シワ・たるみにアプローチしたいと考えているなら、肌が一番若い「今」が、そのタイミングといえるでしょう。
たるみを予防する簡単フェイスエクササイズ
ここからは、シワやたるみを予防する「簡単フェイスエクササイズ」をご紹介します。
このコラムを読んでくださっている方の中には、ほかのホームページでも顔の運動が紹介されているのを目にされた方もおられるでしょう。
実は、すべてのフェイスエクササイズが、シワ・たるみに最適とはいえないのです。
例えば、「口角を引き上げて10秒キープ」という運動を例に考えてみましょう。毎日そのエクササイズを真面目にするとどうなるでしょうか?
多少は頬の筋力が向上し、皮下脂肪を減らせるかもしれません。でも、ほうれい線はどうでしょうか?このエクササイズによって溝を深める可能性がありますね。
もちろん、表情豊かであることは、その人の魅力であり、笑顔は周りの人も本人もハッピーにします。
でも、シワ・たるみにアプローチしようとしたエクササイズのせいで、たるみが強くなっては元も子もありません。
このコラムだけで知れる「簡単フェイスエクササイズ」のコツをしっかり意識して、チャレンジしてくださいね。
頬・口周りのたるみを軽減するエクササイズ
頬・口周りのエクササイズです。ぜひ鏡を見ながら一緒にやってみましょう。
- 唇を自然に閉じます。
- まず右の頬に口側から空気を入れて軽く膨らませます。
- 唇のセンターが反対の左側に逃げないようにしながら、繰り返し右の頬を膨らませては戻します。
- 慣れないうちは、人差し指を唇の真ん中に縦に当てると右の頬だけを動かしやすくなります。
- 10回を20秒かけてゆっくり頬をカエルの喉のようにプクプクさせます。
- 右側の頬が終わったら、左の頬も同様に10回実施します。
続いて、口周りのエクササイズです。
- 自然に唇を閉じます。
- 上唇の内側に口から空気を入れて、軽く膨らませます。
- その空気が唇や両サイドの頬に逃げないよう、下唇の歯茎の前方へ移動させます。
- 慣れないとマリオネットラインに溝ができるので、鏡で確認しましょう。
- 口内で上から下へ、下から上へ空気を戻して1セットです。
- 10セットを20~30秒程度かけて、口元のシワや溝を確認しながらゆっくり行います。
以上が、頬と口周りのたるみを軽減するエクササイズです。
ポイントは表情を大きく変えず、つまり皮膚に大きな変化を起こさせることなく、口の中の空気を移動させることで表情筋の筋力をアップすることです。
フェイスラインのたるみを軽減するエクササイズ
フェイスラインのたるみを軽減するエクササイズでも、頬と口周りのたるみを軽減するエクササイズと同様に、なるべく皮膚を引っ張ったり、シワを寄せる動きを避けるのがポイントです。
2種類紹介します。
1つ目は、頬の内側を利用したフェイスラインに対するエクササイズです。
- 唇を自然に閉じます。
- 舌の先で右の頬を内側から押し出します。
- このとき唇に力が入って口すぼめ状態にならないよう力を抜くよう意識します。
- 舌で右頬を内側から20秒押し続けましょう。右頬は舌を押し返すように力を入れます。
- 続いて舌の先で左の頬を内側から20秒押し続けます。同様に左頬で舌を押し返すように力を入れましょう。
連続して20秒キープするのが難しい場合は、右10秒・左10秒を2セットでも構いません。
2つめのエクササイズは、舌で唇の裏側をなぞる運動です。
- 唇を自然に閉じます
- 舌の先を上唇の内側に当てます。
- 鏡を見ながら時計回りに舌の先で唇の裏側をなぞります。
- 上唇と下唇が離れないように注意します。
- 動きに慣れてきたら、ほうれい線やマリオネットラインを裏側から押し返すように、大きく舌を動かします。
- 時計回りにゆっくりと10回実施します。
- 続いて、舌の先を上唇の上に当て、反時計回りに10回なぞります。
上記の2つのエクササイズは、舌の運動です。
なぜ、フェイスラインのたるみに効果が期待できるのでしょうか?
実は、舌の筋肉は下あごに付着しています。舌の運動により、あごから両サイドに広がるフェイスラインの皮下脂肪の燃焼を促します。
皮下脂肪が減ることで、フェイスラインがスッキリ見え、たるみの軽減につながるのです。
シワにおすすめの美容治療
セルフケアもいいけれど、なかなか継続が難しい場合には、美容医療に頼ってください。
ここからはシワにおすすめの、美容治療を紹介します。
- ヒアルロン酸注射
- ダーマペン
- ボトックス注射
- ポテンツァ
順に解説します。
ヒアルロン酸注射
ヒアルロン酸は、わたしたちの人体にも存在する成分です。しかしヒアルロン酸は加工しなければ、分子量が大きいため皮膚からは浸透しません。
それで、ヒアルロン酸を注射針で皮下に直接注入するのが「ヒアルロン酸注射」です。
ヒアルロン酸を注入すると、皮下からふっくらと皮膚を持ち上げます。
シワの治療に即効性を求める方におすすめの治療です。
ダーマペン
ダーマペンとは、皮膚に小さな無数の穴を開け、その傷を治そうとする、自然治癒力を活用した美容治療です。
傷を治そうとする力のことを「創傷治癒力」ともいいますが、肌の持つ再生力と美容成分の働きも活用しています。
皮膚に傷ができると真皮の線維芽細胞は、コラーゲン・エラスチン線維を活発に生成するよう刺激を受けます。
真皮に新たなコラーゲン・エラスチン線維が増産されると、肌のハリにつながり、真皮層のトラブルが原因のシワにアプローチするしくみです。
ポテンツァ
ポテンツァはダーマペンとよく似た治療機器ですが、ポテンツァはダーマペンよりもチップに多様性があります。
針のあるタイプのうち「ドラッグデリバリーシステム」を搭載しているタイプは、皮下に有効成分を浸透させやすく設計されています。
ダーマペンとポテンツァの大きな違いは、ポテンツァは皮下に針を指したときに高周波を照射できる点です。高周波は熱エネルギーを発生させ、真皮の創傷治癒力を引き出します。
高周波の照射が可能な分、ダーマペンより深部にアプローチできる点もメリットです。
ボトックス注射
シワ治療の中でも、表情ジワを治療するなら、ボトックス注射がおすすめです。
ボトックスとは、ボツリヌス菌の毒素を精製・加工した薬剤です。
ボトックスは神経と筋肉の接合部に作用して、脳からの情報伝達をブロックします。そのため、筋肉の過剰な収縮が抑制されます。
表情ジワは表情筋の収縮によって固定化されるため、表情筋の収縮力を弱めるとシワもなだらかになります。
おでこの横ジワ・眉間のシワ・目尻のシワの原因が表情筋の場合は、ボトックス注射を検討してはいかがでしょうか。
たるみにおすすめの美容治療
続いて、たるみにおすすめの美容治療は、以下のとおりです。
- ヒアルロン酸注射
- 医療ハイフ
ひとつずつ紹介します。
ヒアルロン酸注射
ほうれい線・ゴルゴライン・マリオネットラインなど、たるみが原因の悩みにはヒアルロン酸注射がおすすめです。
皮下に直接ヒアルロン酸を注入することで、落ちくぼんでいた皮膚を持ち上げるからです。
たるみに対する即効性があり、アレルギー反応も起こりにくいため、人気の美容治療です。
医療ハイフ
医療ハイフとは、超音波を照射して、顔面のSMAS(スマス)筋膜を収縮させるアプローチです。
顔面の表情筋は、体の他の部位の骨格筋とは異なります。体の骨格筋は一つひとつの筋肉が筋膜に包まれ、さらに筋膜同士が連結して筋力を発揮する構造です。
これに対し顔面筋は、顔の表情筋全体がひとつのSMAS筋膜で覆われています。
医療ハイフで、SMAS筋膜に熱刺激を加え収縮させると、引き締めやフェイスリフト効果が期待できるのはこのためです。
たるみの初期には、医療ハイフでSMAS筋膜を引き締めるとフェイスラインのたるみなどに効果を期待できます。
しかし、たるみに影響するのはSMAS筋膜より外側の皮下脂肪・皮膚の要素が大きいため、確実にたるみを軽減するならヒアルロン酸注射がおすすめです。
シミ・たるみについてよくある質問
当院に寄せられるシミ・たるみについて、よくある3つの質問にお答えします。
- シワにも種類があるのですか?
- シワやたるみの治療で表情が不自然になりませんか?
- シワ・たるみ治療の効果の持続期間は?
順に取り上げます。
シワにも種類があるのですか?
はい。
シワには表皮にできるちりめんジワ、真皮にできる紫外線ジワ・加齢ジワなどの種類があります。
シワやたるみの治療で表情が不自然になりませんか?
特に、ボトックス注射で表情ジワをきれいにしたいとお考えの方からよく聞かれる質問です。
ボトックス注射は、打つ部位・注入量によって効果が変化します。
当院では、注入し過ぎて不自然な表情になるのを避けるため、初回は少なめに注入しています。施術後、注入量が足りない場合は無料の追加注入(タッチアップ)を行っています。
シワ・たるみ治療の効果の持続期間は?
例えば、シワの治療であれば、ボトックス注射の効果の持続期間は、3~4か月程度です。
また、たるみ治療の、ヒアルロン酸注射の効果が持続する期間は、6~12か月程度です。
効果の持続期間には、個人差があります。
気になる点がある場合は、事前に診察やカウンセリングで確認することをおすすめします。
シワ・たるみのご相談は梅田すずらんクリニックへ
シワ・たるみの違い・原因、他では教えていない特別な「簡単フェイスエクササイズ」まで解説しました。
シワ・たるみは放置しておいても、良くなることは期待できません。
気になるシワ・シミには早めに手を打つことをおすすめします。
鏡で自分の顔を見るたびに、老けた自分の顔を見てげんなりする日々とは、お別れしましょう。
梅田すずらんクリニックは、美容皮膚科です。シワの原因を見極めるプロであり、あなたの肌に最適な治療をご提案します。
どうぞ、お気軽にご相談ください。