2024年2月27日更新日:2024年4月12日

シワの原因は?正しい対策法を理解し間違ったスキンケアを回避しよう

シワ 原因

「最近、目の周りの小ジワが気になるなぁ…」

30歳を過ぎると、肌の状態の変化に気づいて、スキンケア用品をアンチエイジングに特化したラインナップに変更すべきか悩みますよね。

そもそもシワは、どのように形成されるのでしょうか?

この記事では、シワの種類と原因、シワの予防法を解説します。

シワに対するセルフケアの注意点や、美容医療のシワ治療についても紹介しますので、シワが気になる方は、ぜひチェックしてくださいね。

シワとは?

シワとは、皮膚の表面に表れる線状の筋のことです。

シワの原因はいくつかありますが、多くの場合、複数の原因が重なりあってシワとなります。

シワの原因と種類について、一緒に考えていきましょう。

シワの原因と種類を解説

シワ 原因

シワは、皮膚の弾力が低下することで形成されます。

皮膚は、いくつかの層からなっています。どの層にトラブルが生じるかによって、シワの種類が異なるのです。

以下の表を見ると、皮膚のどの層でどんなシワが形成されるかわかります。

皮膚の層シワの種類原因
表皮ちりめんジワ・小ジワ乾燥
真皮紫外線ジワ・表情ジワ紫外線・表情筋の反復運動
皮下組織(皮下脂肪・筋肉など)たるみジワ加齢・真皮のコラーゲン・エラスチン線維の減少や質の低下・急激な体重減少

上記の表を、ひとつずつ解説します。

乾燥によるシワ

肌が乾燥すると、乾燥ジワの原因になります。表皮の水分量が低下し、角質細胞の連結が低下すると、肌のキメが崩れ「ちりめんジワ」「小じわ」ができます。

紫外線によるシワ

「紫外線ジワ」は、肌が紫外線を浴びて受けたダメージが原因で生じるシワです。真皮に紫外線が届くと、コラーゲンの減少やエラスチン線維の劣化が生じます。

紫外線の照射によって、線維芽細胞が損傷を受けるのも問題です。線維芽細胞が正常に機能しなくなると、コラーゲン・エラスチン線維・ヒアルロン酸などの生成量が減少し、肌の弾力を保つ成分が不足しかねません。

コラーゲン・エラスチン線維は真皮の網状層を構成していて、網状層が健康な状態であれば、肌のハリが保たれます。

逆に、網状層に十分なコラーゲン・エラスチン線維がなければ、肌のハリが低下し、シワができやすい状態になるのです。

繰り返す表情によるシワ

目尻の笑いジワのように、表情筋の活動によって、皮膚の決まった位置で折り目がつくと「表情ジワ」の原因となります。

表情に伴うシワの出現は10代でも起こり得ますが、表情が戻るとシワも消えるのが特徴です。

30代以降になると、これまで受けてきた紫外線ダメージの影響などにより、真皮の弾力性が低下し、無表情の際にも肌に線状のシワが定着します。

加齢に伴うホルモン減少によるシワ

年齢を重ねると皮膚が薄くなり、真皮のコラーゲン・エラスチン線維・ヒアルロン酸などが減少します。加齢に伴って、体の細胞も老化するためです。

また、加齢による女性ホルモンの「エストロゲン」の分泌量の低下も、シワの原因のひとつです。

エストロゲンは、コラーゲン・エラスチン線維の生成に関与しているため、肌のツヤ・うるおいの低下を招き、シワができやすくなるからです。

急激な皮下脂肪の減少によるシワ

ダイエットなどにより、短期間で皮下脂肪の量が減少すると、皮膚が余ってしまい、シワやたるみの原因となります。

健康的に見えるようにダイエットをしたのに、急激に痩せたことで、老けて見られるのは避けたいですね。

皮下脂肪を落とす際には、摂取カロリーを減らすだけでなく、運動による消費カロリーを増やすことで、健康的な見た目を維持しながらボディメイクすることが重要です。

シワは原因によってできやすい部位がある

シワ 原因

シワの原因について解説しましたが、それぞれのシワにはできやすい部位が存在します。

鏡で自分の肌の状態を見ながら、どのシワに当てはまりそうかチェックしてみましょう。

以下のシワの、できやすい部位を紹介します。

  • ちりめんジワ
  • 紫外線ジワ
  • 表情ジワ
  • 加齢ジワ
  • たるみジワ

順に解説します。

ちりめんジワ

ちりめんジワは、まぶた・目元・目尻などによく表れます。目の周りの皮膚は、顔の他の部位の皮膚と比べて薄く、乾燥しやすいからです。

また、目をこする癖があると角質が剥がれて、乾燥しやすい状態になります。

目の周りのちりめんジワを避けるために、保湿を心がけるようにしましょう。

紫外線ジワ

紫外線ジワができやすいのは、おでこ・眉間・頬・口元です。

日に当たりやすく日焼け止めクリームを塗っても、汗で流れやすいという特徴があります。

こまめに日焼け止めクリームを塗り直すなどの対策がカギです。

表情ジワ

表情ジワができやすいのは、おでこ・眉間・目尻・頬・口元などです。

表情を作り出す筋肉が皮下で繰り返し収縮し、皮膚が折りたたまれる部位に徐々にシワとして定着します。

加齢ジワ

加齢ジワができやすいのは、目尻・首などです。

特に、首の縦ジワは加齢・乾燥・真皮のコラーゲンやエラスチン線維の減少・フェイスラインの筋肉の変化などが原因で生じます。

たるみジワ

たるみジワができやすいのは、涙袋の下・頬・口元・あごなどです。

たるみジワは、皮膚の真皮の弾性が低下し、皮下組織の重さを支えきれなくなり、徐々に皮膚がたるんでシワを形成します。

シワとたるみの違いなどについても理解しておいてください。

シワを予防する対策

シワ 原因

シワの種類と原因が理解できたら、新たにシワができるのを予防するため、対策を講じましょう。

以下の3つを意識するのが、おすすめです。

  • 紫外線対策はマスト!
  • 保湿ケアは念入りに
  • あなどれない生活習慣

ひとつずつ解説します。

紫外線対策はマスト!

紫外線によるダメージは肌に蓄積され、あとから表面化することがしばしばです。例えば、20代のうちに浴びた紫外線の影響が、30代で生じるケースがあります。

紫外線対策は、早すぎることはないのです。

屋外に出かけるときには、日傘・帽子・マスク・サングラス・日焼け止めクリームなどを活用しましょう。

また屋内でも、紫外線のUV-Aは窓ガラスを通過して、室内に侵入します。

紫外線は明るい床や壁に当たると反射するため、屋内でも天気の良い日や日当たりの良い部屋で過ごす場合は、日焼け止めクリームを忘れないようにしましょう。

UVケア商品に表示されている「SPF」値はUV-Bに対する作用、「PA」値はUV-Aに対する作用を指します。

シミの原因になるUV-Aを念用において、PA値も比較してUVケア商品を選びましょう。

保湿ケアは念入りに

肌が乾燥すると、皮膚は肌を保護するため角質を硬くします。肌を乾燥から守る過程で生じるのが、ちりめんジワです。

化粧水に加え、乳液・美容クリームなどを使って、肌を保湿します。

特に、空気の乾燥する時期は、普段より念入りに保湿ケアを行いましょう。

あなどれない生活習慣

生活習慣も、肌の状態に影響を及ぼします。

「栄養バランスの取れた食事」は、肌のタンパク質の糖化を予防し、細胞の新陳代謝の維持に役立ちます。

「十分な睡眠」も、健康な肌に不可欠です。睡眠中に分泌されるホルモンが必要なのは、成長期の若者だけではありません。成長ホルモンが不足すると、皮膚が乾燥して薄くなるからです。

「ストレスケア」がうまくできなければ、体内でストレスホルモンが分泌されます。ストレスホルモンは、肌のターンオーバーの乱れ・バリア機能の低下・肌荒れ・小じわの原因となります。

「適度な運動」の習慣を持てば、ストレスケアも含めて一石二鳥です。肌の新陳代謝にも役立ち、健康的な肌を保ちやすくなります。

避けたい生活習慣もあります。

「悪い姿勢・猫背」などは、体勢によっては顔の皮膚のたるみの原因となり、シワにつながりかねません。うつむき姿勢で、長時間スマートフォンを眺める癖はありませんか?その姿勢、ほうれい線を深めてしまうかもしれません。

「喫煙」もシワを作らないために、避けたい生活習慣です。喫煙によって体内に発生する活性酸素は、コラーゲン生成を促進するビタミンCを破壊します。肌のハリが失われ、シワだけでなくシミの原因にもなります。

いかがでしたか?

足りない生活習慣に気づいたら、少しずつ取り入れるようにします。避けたい生活習慣がある場合は、意識的に改善するよう努力しましょう。

シワにスキンケア用品で対処する

シワ 原因

シワには種類があることをお伝えしましたが、中でも乾燥が原因で生じる表皮のちりめんジワは、スキンケア用品で対処できることがあります。

保湿力の高いクリームで、乾燥を改善することが役立ちます。またシワに対する効果をうたっているスキンケア用品も、ちりめんジワへの効果が期待できます。

ちりめんジワは表皮にできるシワのため、ターンオーバーを整えるスキンケア用品も役立ちます。

週に1回、ピーリング効果のある洗顔料を使用すると、角質が硬くなるのを避けられるでしょう。

表皮のちりめんジワや小じわは、スキンケア用品で改善が期待できる場合もありますが、表皮より深い真皮以下の層で生じたシワは、セルフケアでの効果は薄いとされています。

気になるシワは、そのままにせず、早めに対策を打ちましょう。

シワのセルフケアの注意点

シワのセルフケアには、注意すべき点もあります。

  • 過度のマッサージ
  • ピーリングのやり過ぎ
  • 表情筋の過剰なエクササイズ

以上の3つを説明します。

過度のマッサージ

「角質層が硬くならないように」と思って、肌をマッサージするかもしれません。

実は、マッサージのやり過ぎは皮膚にストレスを与え、逆効果になったり、シミの原因になったりするので注意が必要です。

マッサージをするときは、ピーリング剤やスクラブ成分が含まれたケア用品よりも、オイルやクッション性のあるクリームなどで、手と顔の皮膚の間に生じる摩擦を最小限に抑えられるタイプがおすすめです。

肌に引っ張るような力を加えたり、強く押さえてほぐしたりすると、皮膚にとって刺激が強くなりすぎます。あくまで、やさしく角質を緩める程度に、マッサージはとどめておきましょう。

ピーリングのやり過ぎ

「ピーリングをしっかりすればちりめんジワを避けられる」と考えて、頻繁にピーリングを実施するのは考えものです。

ピーリングを短期間に繰り返すと、新しくできた角質が十分に成熟できず、バリア機能が低下して乾燥しやすい肌の状態になるからです。

ピーリングは個人の肌質にもよりますが、週に1回、多くても2回までにとどめておきましょう。

表情筋の過剰なエクササイズ

シワの対処法として、多くのホームページでは、表情筋のエクササイズが紹介されています。

でも、この記事を読み勧めて来られたあなたは、気づいておられるはずです。

表情筋の過剰なエクササイズは、表情ジワを深める可能性があります。

表情筋エクササイズを行なう場合は、大きく顔のパーツを動かすものではなく、皮膚にシワを表出させずに行える運動を選ぶのがポイントです。

シワの原因にアプローチする美容医療

シワ 原因

表皮にできる、乾燥が原因のちりめんジワ・小ジワ以外は、セルフケアがなかなか難しいのが現実です。

紫外線や表情筋によるシワ、真皮の弾性の低下が原因でできるシワに、美容医療ならアプローチできます。

ここでは、シワの原因別におすすめの美容アプローチを、6つ紹介します。

  • エレクトロポレーション
  • ダーマペン
  • ポテンツァ
  • ボトックス注射
  • ヒアルロン酸注射
  • 医療ハイフ

順に紹介します。

エレクトロポレーション

エレクトロポレーションは、電気パルスで肌の細胞の表面に一時的に孔(あな)を作ります。その孔から有効成分を、皮膚の真皮に届けるしくみです。

乾燥が原因のシワの改善に、効果が期待できます。

表皮からは浸透しない、大きな分子のコラーゲンやヒアルロン酸も導入できるのが強みです。電気的にあけた孔は数時間でふさがるため、ダウンタイムがほとんどない点も人気の理由になっています。

ダーマペン

ダーマペンは、チップの先に超極細の針がついており、肌にのせた美容成分を無数の穴から皮下に導入する美容法です。

皮膚に小さな穴を開けることで「創傷治癒作用」が働き、真皮では線維芽細胞がコラーゲンやエラスチン線維を積極的に生成します。

また、導入する薬剤によっても、より肌の再生力が高まる効果が期待できます。

紫外線シワ・加齢ジワなどに、効果が期待できる美容法です。

ポテンツァ

ポテンツァはダーマペンとよく似ていますが、違いはポテンツァのチップから、高周波を照射できる点です。

ポテンツァの高周波は、ダーマペンの針先よりも深い層に照射が可能です。高周波が照射されると熱エネルギーが発生し、皮膚に微細な損傷を引き起こします。

これがダーマペンと同様、皮膚の創傷治癒作用を引き出し、肌の再生につながるしくみです。

ポテンツァのチップは大きく分けて「ドラッグデリバリーシステム」の針を持つものと、針のない「ノーニードル」タイプがあります。

肌のどの層にアプローチしたいかで、チップを選択します。ドラッグデリバリーシステムを持つチップを使用すれば、ダーマペンより深層に薬剤の有効成分を導入できるのが魅力です。

ダーマペン同様、紫外線ジワ・加齢ジワ、一部のたるみジワに効果が期待できます。

ボトックス注射

ボトックス注射とは、ボツリヌス菌の毒素を加工した薬剤で、神経と筋肉の接合部に作用する注射です。

ボトックスを注射すると「筋肉を収縮せよ!」という脳からの指令が、筋肉に伝達されず収縮力が低下します。

ボトックスは表情ジワの改善に、効果が期待できます。

目尻の表情ジワや眉間のシワ、眉を引き上げる際にできるおでこの横ジワなどの治療に人気です。

ヒアルロン酸注射

ヒアルロン酸注射は、表皮に塗っただけでは浸透しない分子量の大きなヒアルロン酸を、注射針で直接皮下に注入する治療法です。

加齢ジワ・たるみジワに、効果が期待できます。

真皮や皮下組織の弾性が低下した部位にヒアルロン酸を注射すると、内側からふっくらと皮膚を持ち上げるので、肌にハリが出てシワが目立たなくなります。

医療ハイフ

医療ハイフは皮膚の上から超音波を照射して、熱エネルギーの力でSMAS(スマス)筋膜を引き締める治療法です。

通常、骨格筋はひとつひとつ筋膜に覆われ、隣り合う筋肉を、筋膜が連結しています。しかし表情筋は独特で、ひとつずつの筋肉が筋膜で覆われているわけではありません。

顔面の表情筋はSMAS筋膜という、一つの筋膜で互いに連結しています。

ハイフの超音波でSMAS筋膜に熱を加えると、顔全体が引き締まったように感じたり、リフトアップ効果が得られたりするのはこのためです。

医療ハイフは加齢ジワやたるみジワに、効果が期待できます。

ただし、ほうれい線のように大きく深い溝を改善するなら、ヒアルロン酸注射のほうがおすすめです。

シワは放置せず美容皮膚科で早めの治療を

シワ 原因

シワは原因によって、種類があることを解説しました。

あなたの目の周りの小ジワ、まだスキンケアで改善が望めるかもしれませんよ!

紫外線対策と保湿を徹底して、生活習慣も見直してみませんか?

それでもシワにあまり変化が見られなければ、美容皮膚科にご相談ください。

シワは、放っておいても治りません。それどころか、肌に良くない習慣を続けていると表皮から真皮、皮下組織へと徐々に深く刻まれます。

シワが気になり始めたら、ぜひ早めに対策をしましょう。

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