おでこにボトックスを打つと目が開かない？トラブル回避のコツとは

どうも最近、おでこのシワが目立つような…。

いろいろインターネットで調べてみて、表情ジワにはボトックス注射が良さそうなのはわかったけど「おでこにボトックスを打ったら、目が開きにくくなった！」という失敗例を知って、今ひとつ踏み出せないのよね。

おでこにボトックスを打つと目が開きにくくなると聞くと、施術をためらうのも無理はありません。誰だって、美容治療で失敗はしたくないものです。

この記事では、おでこへのボトックス注射で目が開きにくくなる原因、ボトックス注射での失敗を避ける秘訣、簡単セルフチェックでボトックス注射の失敗を回避する方法を解説します。

おでこへのボトックス注射を検討していて、目が開かなくなるのを避けたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてくださいね。

おでこへのボトックス注射で期待できる効果

おでこにボトックス注射を打つと、顔面筋の収縮によってできる、おでこの横ジワの改善が期待できます。

ボトックスとは、米国アラガン社の開発した「ボトックスビスタ」という薬剤を使用した、治療法や施術を指します。

ボトックスビスタの主成分は、ボツリヌス菌の産生するボツリヌストキシンという毒素（タンパク質）です。ボツリヌストキシンの毒素は分解・精製されているため、体内に注入しても、全身に毒素がまわるような事態は起こりません。

ボツリヌストキシンには、アセチルコリンの分泌を抑制する作用があります。

通常、脳からの「筋肉を収縮させろ！」という指令は、中枢神経から末梢神経に伝わって、末梢神経と筋肉の接合部を介して筋肉に伝達され、筋収縮が起こります。神経筋接合部で伝達物質として働くのが、アセチルコリンです。

ボトックスをおでこに打つと、おでこの皮下にある前頭筋の収縮が抑制され、目を大きく見開いたときや、眉毛を引き上げたときに生じるおでこの横ジワが表れなくなります。これがおでこへのボトックス注射に期待できる効果です。

おでこにボトックス注射をしたら目が開かなくなる原因3つ

おでこにボトックス注射を打つと、目が開かなくなるケースがあるのはなぜでしょうか？

3つの原因を解説します。

• ボトックスの注入量が多かった
• まぶたのたるみを持ち上げられなくなったから
• おでこのたるみで眉毛下垂があったから

それぞれ説明します。

ボトックスの注入量が多かった

おでこへのボトックス注射で目が開けにくくなる原因の1つ目は、ボトックスの注入量が多いことです。

ボトックスが効きやすい体質の人に通常の注入量を注射すると、筋肉の動きが必要以上に阻害され、目が開きにくくなることがあります。ボトックスは注入量の調整が難しいため、初めての方は注入量を控えめにすると、失敗を避けやすくなります。

まぶたのたるみを持ち上げられなくなったから

おでこへのボトックス注射で目が開けにくくなる2つ目の原因は、まぶたのたるみを持ち上げられなくなるからです。

皮膚のたるみや、まぶたの皮下脂肪の量が多いなどの理由で、まぶたはたるみます。ボトックスを注射する前は、無意識のうちに眉を引き上げることでまぶたのたるみをカバーしていたのです。

ところが、ボトックスをおでこに打つと眉毛を引き上げる筋肉の活動が抑制され、眉毛を引き上げられなくなります。眉毛が上がらないことで、まぶたのたるみが目に被さり、目が開けにくくなる場合があるのです。

また眼瞼下垂のある場合に、おでこのボトックスを打つと、目が開きにくくなります。まぶたを持ち上げて、目を開ける筋肉は「上眼瞼挙筋（じょうがんけんきょきん）」です。何らかの原因で、上眼瞼挙筋の力が弱いと眼瞼下垂が生じます。

上眼瞼挙筋の弱さをカバーするために、眉毛を持ち上げる前頭筋で代償的に目を開けていた場合、おでこへのボトックス注射で眼瞼下垂をカバーしきれなくなり、目が開けにくくなります。

おでこのたるみで眉毛下垂があったから

おでこへのボトックス注射で目が開けにくくなる3つ目の原因は、眉毛下垂があったからです。

眉毛下垂とは、加齢・紫外線ダメージなどが原因でおでこの皮膚の真皮のコラーゲン・エラスチン線維の量と質が低下し、おでこがたるんで眉毛の位置が下がる状態です。下がった眉毛を引き上げるため、無意識に前頭筋を使う癖がつきます。

おでこの前頭筋の収縮をボトックス注射で抑制すると眉毛を引き上げられず、おでこ・眉毛・まぶたのたるみが顕著になり、目が開けにくくなります。

眉毛下垂は眼瞼下垂とよく混同されますが、眉毛下垂は筋肉・腱に異常がなく、たるみによって生じるものです。眼瞼下垂は、まぶたを開ける上眼瞼挙筋の筋力の低下や腱に異常を認めます。

ボトックス注射で目が開かない事態を避けるために

おでこの横ジワに、ボトックス注射ほど効果的な治療法はないといわれる一方で、目が開かないというトラブルが生じやすいのも、ボトックス注射です。

施術によって目が開かない事態を避けるための、4つのポイントを解説します。

ボトックスの注入量を調整する

1つ目のポイントは「ボトックスの注入量を調整する」ことです。1回の治療でおでこのシワを完全に解決するよりも、注入量を控えめにし、失敗を避けるほうが賢明です。

自分のおでこに合ったボトックスの注入量は、初めての施術ではわかりません。まぶたの開き具合も左右対称でないため、それぞれに合わせて左右の注入量を調整する必要があります。回数を重ねて、徐々に最適な量を見つけられる医師を探しましょう。

施術後の目の開けやすさや重たさを記録したり、おでこのシワの様子を写真で残しておくと、次回の診察時に医師に伝えやすくなるのでおすすめです。

注入位置や深さを調整する

2つ目のポイントは、ボトックスの「注入位置や深さを調整する」ことです。おでこの中でも眉毛に近い、低い位置に大量に薬剤を注入すれば、目が開きにくくなるリスクを抱えるのは当然です。

髪の生え際に近い、おでこの高めの位置に注入することで、目が開かなくなることを避けやすくなります。

加えて、注入する深さを考慮することも大切です。

注入する薬剤は同じでも、皮膚の真皮に注入する「マイクロボトックス」というアプローチ方法があります。通常のボトックスは筋肉に注入するのに対し、マイクロボトックスは浅く、少量をより細かく注入するのが特徴です。

マイクロボトックスは直接筋肉に薬剤を注入するのではなく、真皮から徐々に浸透するため、筋肉の表面の筋繊維の収縮のみが抑制されます。筋肉の収縮力が深部は残存するため、目が開かない状態を避けやすくなります。

まぶたやおでこのたるみを治療する

3つ目のポイントは、ボトックス注射を施術する前に、「まぶたやおでこのたるみを治療する」ことです。

特に眼瞼下垂がある場合は、高確率で目が開かなくなるため、ボトックス治療が受けられない可能性もあります。眼瞼下垂の手術の適応です。

たるんだまぶたの治療法として、二重の幅を広げる「埋没法」、皮膚のたるみを切る「眉下切開」などがあります。

まぶたやおでこのたるみの治療を先にしたら、無理に眉毛やまぶたを持ち上げる必要がなくなり、おでこのシワも出なくなったというケースがあります。おでこのシワの原因を見極めてくれるドクターに、相談するのがおすすめです。

おでこのシワ治療をヒアルロン酸注射に変更する

4つ目のポイントは「おでこのシワ治療をヒアルロン酸注射に変更する」ことです。ヒアルロン酸をおでこに注入することで、おでこのシワを内側からふっくらと持ち上げ、目立たなくする効果が期待できます。

ヒアルロン酸はもともと体内に存在する成分であり、ボトックス注射のように他の部位に広がって、表情が不自然になる心配もありません。おでこのシワ治療で、目が開かないという事態を確実に回避したいなら、治療方法をヒアルロン酸注射に変更するのもひとつです。

おでこへのボトックス注射はクリニック選びがポイント

前述の、施術によって目が開かない事態を避けるための4つのポイントを見るとわかるように、実際にボトックス注射の施術を受ける段階で、施術を受ける側にできることはほとんどありません。

つまり、ボトックス注射での失敗を避ける秘訣は「クリニック選び」にあるのです。

ボトックス注射の効果を最大限活かせるかどうかは、医師の技術にかかっています。担当医が毎回変わらないクリニックは、前回の施術を踏まえて注入量・位置・深さを調節しやすいでしょう。

厚生労働省が眉間と目尻のシワ治療薬として認可している「ボトックスビスタ」を採用しているクリニックは、安全性に対する意識が高いクリニックといえるかもしれません。

他にも、以下のようなポイントをチェックしながら、各クリニックについて情報収集をすることが役立ちます。

• 実績が豊富か
• カウンセリングが丁寧か
• タッチアップ無料などのアフターケアがあるか

ひとつずつ、解説します。

実績が豊富か

医師の技術の向上は、どれだけ場数を踏んでいるかが関係します。それで、クリニックのホームページを見て施術の写真を紹介しているかなど、実績が豊富かどうかを確認することが大切です。

最近は治療の様子や、施術後の経過を動画で紹介しているクリニックも増えているので、SNSをチェックしてみるのも治療をイメージするのに役立ちます。

カウンセリングが丁寧か

カウンセリング、そして診察が丁寧かどうかも重要なポイントです。おでこのボトックスの場合、特に大切なのは眼瞼下垂を見落とさず、注入の方針を説明できるかに注目します。

ボトックス注射後のイメージ、施術のメリットだけでなく、デメリット・リスク・副作用まで説明できるクリニックは、その後の信頼関係も築きやすくなるでしょう。ボトックスは効果を持続させるために、施術を重ねる必要があるので信頼性は不可欠です。

タッチアップ無料などのアフターケアがあるか

ボトックスの効果は、個人差が大きいのが特徴です。そのため、初回から一発でシワ治療を成功させると謳っているクリニックよりも、最初の施術では控えめの量を注入し、アフターケアが充実しているクリニックを選ぶと良いでしょう。

「タッチアップ」とは、施術後の経過に応じて、ボトックスの注入量が足りない場合に追加注入することです。タッチアップが無料だと、施術時に少し効果が弱いように感じても、後日調整可能なので注入しすぎて失敗するのを避けやすくなります。

ボトックス注射の効果は施術後3日ほどして表れ、1週間程度で筋肉の状態が落ち着きます。1週間を過ぎた時点で、効果が薄いようなら、タッチアップを依頼しましょう。

おでこのボトックスで目が開けにくくなったら

ボトックスの施術後に目が開けにくくなった場合、無難なのは薬の効果が切れるのを待つことです。

ボトックスは熱に弱いため温めるといいといわれますが、大きな変化は期待できないでしょう。

3か月ほどでボトックスの効果が弱くなり、筋肉の収縮が元通りになるので、うまく筋肉が動くのを待ちましょう。

おでこのボトックス前に眼瞼下垂の簡単セルフチェック

「隠れ眼瞼下垂」というのを聞いたことがあるでしょうか？

実は自覚症状がなくても、眼瞼下垂のあるケースが散見されます。自分のまぶたに眼瞼下垂がないか、簡単なセルフチェックをしてみましょう。

1. 正面を向いて鏡を見ながら、普段通り開いた目を観察する
2. 目を閉じ眉毛の上に指を重ね、眉毛を軽く固定する
3. 眉毛を固定したまま目を開く

眉毛を固定した状態で、通常通り目を開くことが難しかったり、まぶたが普段より黒目に多く被さっていたりすれば、眼瞼下垂の可能性があります。

眼瞼下垂をカバーするために、おでこの筋肉が過剰収縮して横ジワの原因になっているのであれば、まずは眼瞼下垂の治療を検討すると良いかもしれません。

ボトックス以外のおでこのシワ治療法

おでこの横ジワが深い場合に、ボトックスに次いで効果が期待できるシワの治療法はヒアルロン酸注射です。

おでこのシワがちりめんジワのようにあまり深くないタイプには、ダーマペンやポテンツァのような、内側から肌の再生を促す治療法があります。真皮の線維芽細胞を活性化させ、コラーゲン・エラスチン線維・ヒアルロン酸の生成を促進するのが特徴です。

またハイフは、おでこのたるみの改善に効果が期待できます。おでこのたるみを持ち上げるために眉毛を引き上げ、おでこにシワができやすいタイプに向いています。

ハイフは顔面の表情筋全体を覆うSMAS（スマス）筋膜に超音波を照射し、熱エネルギーにより筋膜を収縮させます。筋膜が収縮すると顔全体の引き締め効果が期待でき、おでこのたるみの軽減につながるのです。　　

おでこのシワの悩みは梅田すずらんクリニックへ

シワのない、なめらかな肌のおでこは、見た目の印象を若々しく変えます。その一方で、キレイになれるはずの美容治療で、失敗を避けたいと考えるのは当然です。

おでこのシワ治療でお悩みであれば、ぜひ梅田すずらんクリニックにご相談下さい。

梅田すずらんクリニックでは「おまかせボトックス」を提供しています。医師がご来院者様のお悩みに合わせて、適切な量・位置にボトックスを注入します。もちろん採用しているのは、アラガン社の「ボトックスビスタ」です。

表情筋はおでこだけでなく、顔全体の筋肉と協調して収縮し、その人らしい表情を作り出します。「おまかせボトックス」なら、顔全体の筋肉のバランスを診察しながら、目が開かないといったリスクを極力避け、効果的な治療方針をご提案できます。

初回の施術時は注入量を控えめに、後日無料のタッチアップによるアフターケアもあります。ボトックスを一度試してみたいと思われる方は、当院のボトックス注射のページもご覧ください。