2024年5月6日更新日:2024年5月28日

シミとほくろの違いは?見分ける方法や治療法をわかりやすく解説

シミ ほくろ 違い

「あれ?頬にある褐色のシミって、もしかして、ほくろ?」

ポチッと黒い膨らみであれば、誰でもほくろだとわかるものですが、シミだと思っていたら意外にほくろだったという場合があることをご存知でしょうか?

この記事では、シミとほくろの見分け方を、わかりやすく解説します。セルフケアの方法・美容治療についても紹介しますので、シミかほくろかが気になっている方は、参考にしてくださいね。

シミとほくろの違いは?

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シミは皮膚の表皮に、メラニン色素が蓄積したものです。対照的に、ほくろは色素細胞が集まってできた皮膚の良性腫瘍です。

シミとほくろには具体的に、以下の6つの点で違いがあります。

  • 原因が違う
  • 発生する皮膚の深さが違う
  • 色が違う
  • 大きさが違う
  • 膨らみが違う
  • 出現時期が違う

ひとつずつ、解説します。

原因が違う

シミとほくろの、1つ目の違いは「原因」です。

シミの原因は、メラニン色素の蓄積です。皮膚が刺激を受けたり、紫外線を浴びたりすると、表皮の基底層にあるメラノサイト細胞が刺激され、メラニン色素を生成し、肌を保護しようとします。

通常は、表皮のターンオーバーによって、メラニン色素は周りの細胞とともに、垢として排出されます。

ところが、メラニン色素が過剰に生成され排出量を上回ったり、ターンオーバーの乱れによって排出がうまくいかなかったりすると、表皮にメラニン色素が蓄積し、シミになるのです。

ほくろの原因は主に、母斑細胞というメラノサイト細胞が変性した「色素細胞」です。母斑細胞が塊となって増殖し、ほくろが形成されます。医学的には「母斑細胞母斑」と呼びます。

ほくろの中には、メラノサイト細胞が集まってできるタイプのものもあり「色素斑母斑」と呼び分けることもありますが、どちらもほくろの一種です。

発生する皮膚の深さが違う

シミとほくろの、2つ目の違いは「発生する皮膚の深さ」です。

シミは、表皮に蓄積したメラニン色素が原因のため、皮膚の比較的浅い層にできます。

ほくろのうち、メラノサイト細胞が原因の「色素性母斑」は表皮にできますが、母斑細胞は表皮・真皮のどちらにも存在するため、ほくろはシミに比べて皮膚の深い層で発生する確率が高くなります。

色が違う

シミとほくろの、3つ目の違いは「色」です。

シミは薄い茶色から茶褐色をしていますが、ほくろはシミより色が濃く、褐色から黒色をしています。

しかし、ほくろの中にも茶褐色のタイプのものもあり、シミだと思っていたらほくろだったというケースもあります。

大きさが違う

シミとほくろの、4つ目の違いは「大きさ」です。

シミの大きさは、2〜3mmのそばかすのような小さなものから、大きなものでは直径が数センチに及ぶものもあります。

ほくろは、1~2mmと小さめのものが多く、ほとんどが5mm以下といわれています。

膨らみが違う

シミとほくろの、5つ目の違いは「膨らみ」です。

シミには、いくつか種類があり平坦なものもあれば、膨らみがあるタイプのものもあります。

ほくろも、平坦なものも多く見られますが、母斑細胞が皮膚の深い層で増殖して塊ができた場合には、膨らみが大きくなります。

出現時期が違う

シミとほくろの、6つ目の違いは「出現時期」です。

シミは、後天的な色素沈着によるため、30代以降に現れます。ただし、そばかすは遺伝的な要素が強いといわれており、幼少期に発生して思春期にピークを迎えたあとは、成人すると色が薄くなるケースもあります。

ほくろは、先天性のタイプと後天性のタイプがあり、出生時からほくろがある点が、シミとの違いです。

シミかほくろか違いを見分ける方法

シミかほくろかの判断に迷ったときは、以下のような方法で総合的に見分けてみましょう。

特徴シミの可能性が高いほくろの可能性が高い
茶色っぽい黒っぽい
膨らみ平坦なものが多い膨らみがあることが多い
皮膚を引き伸ばしたときの形変形する変形しない
できやすい部位紫外線が当たりやすい部位紫外線が当たりにくい部位

膨らみをもつシミもあれば、平坦なほくろもあり、一概にはいえませんが、上記の特徴を参考に気になる皮膚の変化が、シミかほくろかを見分けることができます。

シミやほくろができやすい人とは?

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体質や生活様式によって、シミやほくろができやすい人がいます。自分が当てはまるかどうか、チェックしてみましょう。

  • 屋外にいる時間が長い
  • 日に当たると黒くなる
  • 睡眠不足になりがちである
  • ストレスを溜め込みやすい
  • 妊娠・出産・授乳中・更年期などでホルモンバランスが変化する時期である

遺伝によりメラノサイト細胞が活性化しやすいタイプの肌には、シミ・ほくろができやすいといわれています。日焼けによって皮膚が赤くなるよりも、肌が黒くなるケースはメラノサイト細胞が活性化しやすいタイプに当てはまる可能性があります。

また、睡眠不足が続くと成長ホルモンの分泌量が減り、シミ・ほくろの発生につながりかねません。

ストレスを溜め込むと、ホルモンバランスに影響を与えます。妊娠・出産・授乳中・更年期などでホルモンバランスが変化する時期にある場合も、ターンオーバーの乱れなどによってシミ・ほくろができやすくなります。

関連記事でホクロが増える理由について詳しく説明してるので、参考にしてください。

シミやほくろを増やさないためのセルフケア

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できてしまったシミ・ほくろは、どのようにケアするとよいでしょうか。

  • シミのケア
  • ほくろのケア

上記の2つに分けて、それぞれお伝えします。

シミのセルフケア

シミのセルフケアには、紫外線対策・食生活の見直し・生活習慣を整える・市販薬の使用などが役立ちます。

紫外線対策によって、今あるシミが濃くなることや、潜んでいるシミの表在化の予防につながります。

食生活を見直して栄養バランスが良くなれば、抗酸化作用やメラニン色素の還元作用のある栄養素を摂取できるでしょう。

生活習慣を整えると、睡眠中の成長ホルモンの分泌が良くなり、運動の習慣を取り入れれば全身の新陳代謝が良くなって、肌のターンオーバーも正常化に向かいます。

さらに、シミに直接アプローチするセルフケアとして、市販薬の使用も役立ちます。各種のビタミンが含まれた内服薬や、ビタミンC・L-システインなどが配合されたスキンケア用品を取り入れる方法もおすすめです。

ほくろのセルフケア

既にできてしまったほくろのケアで重要なことは、いじったり刺激を与えたりしないことです。刺激を受けた母斑細胞が活性化して、ほくろが大きくなったり、色が濃くなったりする可能性があるからです。

ほくろはシミとは異なり、皮膚の深い層で発生するため、セルフケアでの改善がなかなか難しいのが現実です。

今以上ほくろを増やさないために、シミのセルフケアと同様、紫外線対策・食生活の見直し・生活習慣を整えるように心がけましょう。

シミの美容治療

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できてしまったシミを取り除くには、美容治療がおすすめです。シミの美容治療には、以下のような方法があります。

  • QスイッチYAGレーザー
  • IPL光治療
  • レーザートーニング
  • 内服薬
  • 外用薬

それぞれ、解説します。

QスイッチYAGレーザー

QスイッチYAGレーザーは、皮膚にレーザーを照射して、シミの原因であるメラニン色素を破壊する治療法です。

レーザーの光には色素に反応して、熱エネルギーを発生させるという特徴があります。熱エネルギーによって、メラニン色素を破壊し、ターンオーバーによって体外に排出するというメカニズムです。

一般的なシミの老人性色素斑であれば、1回の施術でシミを取り除くことができます。シミ取りレーザーについて、詳しくは「顔のシミを消す方法とは?」の記事をご覧ください。

レーザートーニング

レーザートーニングは、レーザー照射機の出力をコントロールして、均一にレーザーを照射できるようにした方法です。

レーザートーニングはレーザーの出力がQスイッチYAGレーザーよりも弱いぶん、メラニンの破壊もマイルドなため、複数回の施術を重ねることで、徐々にシミの色が薄くなります。

レーザートーニングの、適切な施術間隔については「レーザートーニングは間隔をあけても効果はある?最適な治療頻度とは」の記事を参考にしてくださいね。

IPL光治療

IPL光治療は、キセノンランプのフラッシュライトを活用して、メラニン色素に徐々にダメージを与えて排出を促す、シミの治療法です。そばかすなど、散在する小さなシミの治療におすすめの方法です。

IPL光治療では、メラニン色素を破壊するわけではないため、シミの治療効果は施術を重ねることで、徐々に実感できます。

フォトフェイシャルとも呼ばれるIPL光治療は、顔全体の色ムラを整えることを得意とし、顔のくすみ・トーンアップ効果も期待できるアプローチ法です。

IPL光治療の、詳しい作用機序を理解するには「IPL光治療の効果と作用を解説!他の治療機にない特徴とは?」の記事が役立ちます。

内服薬

シミの治療、新たなシミの予防効果が期待できる内服薬には「トラネキサム酸」「シナール」などがあります。

ドラッグストアで市販薬として入手することもできますが、処方薬のほうが有効成分が多く配合されているので、美容皮膚科などを受診して、医師の診察を受けて処方してもらうとよいでしょう。

トラネキサム酸・シナールが、シミにどのように効果を発揮するかについては「トラネキサム酸・シナールの作用機序や副作用は?当院の取扱薬を解説」の記事で説明しています。

外用薬

シミに塗る外用薬には「トレチノイン」「ハイドロキノン」などがあります。

トレチノインの主要成分はビタミンA誘導体で、表皮のターンオーバーを促進する効果が期待できます。表皮の細胞分裂を促し、メラニン色素を排出することでシミを薄くするというメカニズムです。

ハイドロキノンはメラノサイト細胞の活動を抑制するとともに、メラニン色素の生成過程をブロックする作用で、メラニン色素の生成量を抑える効果が期待できます。

トレチノイン・ハイドロキノンは医薬品なので、受診して医師に処方してもらいましょう。

ほくろの美容治療(※当院では取り扱っておりません)

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ほくろの美容治療には、以下のような方法があります。

  • 炭酸ガスレーザーの照射
  • ラジオ波メス(サージトロン)で切除
  • くり抜き法(トレパン)で除去
  • メスでの切除
  • 巾着縫合

ほくろのそれぞれの治療方法については「ほくろが増える理由は?予防法や悪性の見分け方と治療について紹介」の記事で紹介しているので、ぜひご覧ください。

ほくろは自分で取らず皮膚科を受診しよう

ほくろの多くは良性のため、そのままにしておいても問題はありません。しかし、目につく部分にできたほくろは、気になるものです。

ほくろは、決して自分で取らないでください。

ほくろを自分で取ると、感染症を起こしたり、悪性化(がん化)したりする可能性もあるからです。

ほくろが気になる場合は、皮膚科を受診して医師に切除してもらうことをおすすめします。

シミ・ほくろに関してよくある質問

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ここでは、シミ・ほくろに関して、当院によく寄せられる3つの質問にお答えします。

  • シミの種類によって治療法も変わりますか?
  • シミ治療は1回で終わりますか?
  • ほくろが大きくなることはありますか?

順番にお答えします。

シミの種類によって治療法も変わりますか?

はい。

当院では、シミの種類に合わせた治療法をご提案しています。

例えば、一般的なシミ(老人性色素斑)には、QスイッチYAGレーザーでの治療が向いていますが、そばかすにはIPL光治療がおすすめです。

肝斑は、QスイッチYAGレーザーの照射によって悪化する可能性があるため、レーザートーニングポテンツァ・内服治療をご提案しています。

シミ治療は1回で終わりますか?

はい。

一般的なシミであれば、1回のQスイッチYAGレーザーの施術でシミ治療が終了します。

シミの深さや治療法によって、必要な回数は変わるため、医師に遠慮なくお尋ねください。

ほくろが大きくなることはありますか?

はい。

ほくろの多くは良性の皮膚腫瘍ですが、悪性腫瘍の場合、大きくなります。直近1~2年の期間に急に大きくなったほくろや、6mmを超えるほくろは悪性の可能性があります。

悪性腫瘍の中でもメラノーマ(悪性黒色腫)は、全身に影響するタイプの皮膚がんであり、早期発見・早期治療が大切です。疑わしい場合は、早めに皮膚科を受診してください。

悪性のほくろの見分け方については「ほくろが増える理由は?予防法や悪性の見分け方と治療について紹介」の中で扱っていますので、参考にしてください。

シミの治療は梅田すずらんクリニックへ

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「シミだと思っていたら、ほくろだった!」

「ほくろだと思っていたら、シミだった!」

どちらのケースも起こり得ます。

その皮膚のシミ、治療したいと思ったら、大阪でシミ取りを実施している美容皮膚科の梅田すずらんクリニックにご相談ください。あなたの肌の悩みやご希望に合わせて、治療方針をご提案します。

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