美容コラム|薬剤

2024年5月6日

シナールの効果的な飲み方を解説!内服中の注意点や副作用は?

シナール効果的な飲み方

「美容機器を使った美容治療には、なんだか抵抗があるんだけど、シミや肌のトーンが暗くなって、見た目が老けた印象になるのも嫌なのよね。」

年齢を重ねるにつれて、紫外線の影響や皮膚の変化に伴い、シミや色素沈着が表在化します。急にシミが増えたような気がして、どうにかしたいと感じますよね。

シミや肌の色ムラが気になり始めたら、内服薬を試してみるのはいかがでしょうか?

この記事では、シミや肝斑の治療に処方される「シナール」について取り上げます。シナールの効果的な飲み方や注意点、市販のビタミン剤との違いなどを解説しますので、美容医療に抵抗があっても、内服治療には関心がある方は参考になさってくださいね。

シナールってどんな薬?

シナール効果的な飲み方

シナールはアスコルビン酸(ビタミンC)と、パントテン酸カルシウム(ビタミンB5)が配合された薬です。

  • アスコルビン酸(ビタミンC)の働き
  • パントテン酸カルシウム(ビタミンB5)の働き

上記のそれぞれの働きを、解説します。

アスコルビン酸(ビタミンC)の働き

アスコルビン酸(ビタミンC)は、以下のような働きがあります。

  • メラニンの生成を抑制
  • 抗酸化作用によりメラニンを還元
  • 抗酸化作用により皮膚を保護
  • コラーゲンの生成促進
  • 皮脂の分泌を抑制
  • 毛細血管の拡張
  • 鉄分の吸収促進
  • 免疫機能の向上
  • アレルギー反応の抑制
  • アルコールの分解を促進

特に、肌にとって「メラニンの生成を抑制」「抗酸化作用」「コラーゲンの生成促進」「皮脂の分泌を抑える」などの働きが重要です。

パントテン酸カルシウム(ビタミンB5)の働き

パントテン酸(ビタミンB5)には、以下のような働きがあります。

  • ビタミンCの吸収を促進
  • 皮脂の分泌抑制
  • 肌のバリア機能を回復
  • 糖質・脂質・タンパク質の代謝を促進
  • 腸の働きを促す

シナールはビタミンCの吸収を促進するために、ビタミンB5が配合されています。

また、ビタミンB5の持つ「皮脂の分泌抑制作用」は、皮膚の状態を健康に保つために役立つ働きです。

シナールの効果的な飲み方とは?

シナール効果的な飲み方

せっかく処方薬のシナールを内服するなら、効果的な飲み方を知りたいと思うのは当然です。

シナールに配合されているビタミン類は、吸収・排出が早いのが特徴です。

基本的には、処方されたときの指示に従ってシナールを内服しますが、以下の点を意識するのがおすすめです。

  • 毎日決まった時間に用量を守って飲む
  • 食後や就寝前に飲む
  • 飲み忘れに気づいたら

ひとつずつ、取り上げます。

毎日決まった時間に用量を守って飲む

シナールの用法・用量は医師の指示によって異なりますが、1日数回に分けて内服するよう指導された場合は、その指示を守りましょう。

体に一度に吸収できるビタミンCの量には、限界があります。そのため、一度にたくさん内服しても、吸収可能な量を超えると排出されます。早く効果を実感したいからと、多めに飲んでも期待通りにはいかないのです。

余剰のビタミンCは、尿中に「シュウ酸」となって排出されますが、大量のシュウ酸は腎結石・尿路結石の原因になりかねません。

シナールは医師の指示に従って、決まった時間に決まった量を内服すると効果的です。

食後や就寝前に飲む

シナールは食後に内服すると、胃の中の食べ物と合わさって、吸収速度がゆっくりになります。逆に、胃が空っぽのタイミングで内服すると、ビタミン類はすばやく吸収されて、排出までの時間も短くなります。

就寝前にシナールを内服すると効果的な理由は、就寝後に成長ホルモンが分泌され、ビタミンCによるコラーゲンの生成が促進されやすくなるからです。

シナールの特徴をふまえて、可能なら食後や就寝前のタイミングで内服すると、より効果的です。

飲み忘れに気づいたら

シナールを飲み忘れたことに気づいたら、次の内服時刻が近い場合は1回分飛ばして、指示通りに内服します。

次の内服時刻まで、時間があるタイミングで飲み忘れに気づいた場合は、すぐにシナールを飲みます。

シナールは2回分をまとめて飲んでも、効果が倍になる薬ではありません。定期的に、指示を守って内服することが大切です。

シナールに期待できる美容効果

シナールには、以下のような美容効果が期待できます。

  • シミ・そばかすの予防と美白
  • ニキビの症状緩和
  • 肌のハリ・ツヤ

順番に解説します。

シミ・そばかすの予防と美白

シナールのビタミンCによって、メラニンの生成が抑えられることで、シミ・そばかすの予防につながります。

また、ビタミンCの抗酸化作用によって、メラニンの色素が薄くなり、既にできたシミ・そばかすの色を「還元」つまり、薄くする効果が期待できるのです。

加えて、メラニンの色が薄くなると、顔に散在していたメラニンが退色し、メラニンによる顔のくすみが抜けて、肌色のトーンアップが期待できます。

シナールは内服薬のため、その効果は顔だけにとどまらず、全身の色素沈着を薄くする作用も持っています。つまり、人に見られたくないデリケートゾーンなどを含む、全身の美白作用も期待できるというわけです。

ニキビの症状緩和

シナールに含まれるビタミン類には、皮脂の分泌を抑える働きがあります。

ニキビは、皮脂の分泌が排出を上回るほど多いときに、毛穴詰まりを起こし、細菌が繁殖して炎症を起こす過程で発症します。

シナールを内服すると、皮脂の分泌量が抑えられます。さらにシナールの抗酸化作用によって肌の細胞も整いやすくなり、ニキビの症状緩和やニキビができにくい肌の状態へと導きます。

肌のハリ・ツヤ

シナールに含まれるビタミンCには、コラーゲンの生成を促進する働きがあります。

年齢とともに皮膚のコラーゲン量は減少し、コラーゲンの質も低下します。コラーゲンの量と質の低下は、肌のハリに影響を与えます。

シナールは、皮膚の真皮に存在する線維芽細胞を刺激して、コラーゲンの生成を促すのです。

また、シナールのビタミンB5は、肌のバリア機能を回復させる働きがあるため、肌のツヤを取り戻す効果が期待できます。

シナールの効果を引き出すための注意点

シナール効果的な飲み方

シナールを効果的に活用するために、以下のような注意点があります。

  • カフェイン・アルコールはビタミンB5の吸収を阻害する
  • 喫煙はビタミンCの吸収効率を低下させる
  • 尿検査・便検査の結果に影響する可能性がある
  • 持病の治療中は主治医の許可を得る

それぞれ確認します。

カフェイン・アルコールはビタミンB5の吸収を阻害する

カフェイン・アルコールは、ビタミンB5の吸収を妨げる作用を持ちます。

シナールの効果を十分引き出すために、内服期間中はコーヒー・濃い緑茶・抹茶などの、カフェインを多く含む飲食物を控えるほうがよいでしょう。

またアルコールも、シナールの働きを低下させるため、内服中の飲酒は控えめにします。

喫煙はビタミンCの吸収効率を低下させる

喫煙は、ビタミンCの吸収率を低下させ、尿中への排出が早くなります。シナールの内服によって期待できるはずの効果は、喫煙によって大幅に低下します。

シナールの美容効果を期待するなら、服薬期間中はタバコを避けるのがおすすめです。

尿検査・便検査の結果に影響する可能性がある

シナールを内服していると、尿検査や便検査で正確な結果を得られない可能性があります。

シナールに含まれるビタミンCによって、尿検査で調べる「尿糖」が検出されなかったり、尿潜血・ビリルビン・亜硝酸塩で「偽陰性」になったりします。偽陰性とは、異常があるにもかかわらず「異常なし」という検査結果になることです。

また、便の潜血反応でも「偽陰性」になるケースが報告されています。

健康状態を確認する検査で、病気を見落とすことがないように、尿検査・便検査の際にはシナールを内服中であることを、医師に伝えることが大切です。

持病の治療中は主治医の許可を得る

シナールはビタミンCとビタミンB5を主成分とする薬剤です。容易に体外に排出されるため、併用が禁止されている医薬品はありません。

しかし、持病の治療で、以下のような薬剤を内服している場合は、注意が必要です。

薬品名起こる可能性のある症状
アセタゾラミド腎結石尿路結石
エストロゲンエストリオールエストラジオールエストロゲンの血中濃度上昇乳房の張り・痛み

持病の治療中はシナールの処方の前に、主治医に許可を得るようにしましょう。

シナールで起こり得る副作用

シナール効果的な飲み方

シナールの内服によって、以下のような副作用が現れる場合があります。

  • 胃の不快感
  • 悪心
  • 嘔吐
  • 下痢

シナールに含まれるビタミンC・ビタミンB5は、体内にもともと存在する成分です。そのため、用法・用量を守っていれば、重篤な副作用が現れることは稀です。

しかし、ビタミンCには便を柔らかくする作用、ビタミンB5には腸の働きを促す作用があるため、胃腸の不快感を感じる場合があります。

過去に、ビタミン剤で腹部の不調を感じたことがある場合は、医師に相談して内服するかどうかを決定しましょう。

シナールには錠剤と顆粒剤がある

シナールには、錠剤と顆粒剤の2つのタイプがあります。薬の形状が異なるだけで、期待できる効果・飲み方は同じです。

顆粒剤は口に入れると溶けるため、酸味を感じます。錠剤は顆粒剤に比べて溶けるスピードが遅いため、酸味は顆粒剤に比べて控えめです。

錠剤が向いているか、顆粒剤が向いているかは、飲みやすさで選ぶとよいでしょう。酸味が苦手な場合は錠剤、錠剤を飲み込むのが苦手なら顆粒剤をおすすめします。

シナールの効果が実感できるまでの期間

シナール効果的な飲み方

シナールの効果が実感できるのは、内服開始から1~2か月後です。内服期間が、1か月から1か月半を過ぎると、肌のターンオーバーが完了します。表皮では新しい細胞が生まれ、真皮ではコラーゲンの生成が活発になり、効果を実感できます。

ただし、効果の実感には、個人差があります。

シナール内服の効果は、すぐに実感できるものではないため、数か月継続して経過を見ましょう。

シナールは処方薬・市販薬で違いがある

シナールはドラッグストアなどで、市販薬として販売されています。しかし、医師の診察後に出される処方薬と、市販薬には違いがあります。

例えば、処方薬と市販薬の違いは、以下のような点です。

  • 処方薬のほうがビタミンC・ビタミンB5の含有量が多い
  • 市販薬はビタミンB5が含まれていないことがある
  • 市販薬にはビタミン剤以外の美容成分が含まれていることがある

ビタミンC・ビタミンB5の含有量で選ぶなら、処方薬の一択ですが、合わせて摂取したい成分がある場合は、市販薬を比較してみるのも手です。

シナールが保険適用になる場合・ならない場合

シナールが保険適用で処方されるのは、以下のような症状に対してです。

  • 消耗性疾患・妊産婦・授乳婦などで十分にビタミンが食事から摂取できない場合
  • 炎症後色素沈着

上記のような「医療目的」の場合は、保険適用でシナールが処方されますが、シミ・そばかすの治療などの「美容目的」は、保険適用外です。

シナールとトラネキサム酸の効果の違い

シナールと、よく併用されるのが「トラネキサム酸」です。

シナールにはビタミンC・ビタミンB5が配合されていますが、トラネキサム酸はアミノ酸が主成分です。

トラネキサム酸には、止血効果や抗プラスミン効果があり、シナールとは異なるメカニズムでシミ・そばかすにアプローチします。

トラネキサム酸の、詳しい作用機序については「トラネキサム酸・シナールの作用機序や副作用は?当院の取扱薬を解説当院の取扱薬を解説」の記事をご覧ください。

シナールの効果が3か月経っても実感できない場合

シナールの内服を3か月続けても、効果が実感できない場合は、処方してもらった医師に相談します。

肌の悩みに合わせて、治療方針を変更してもらうのも一つの選択肢です。

シナールに関してよくある質問

シナール効果的な飲み方

ここでは当院に寄せられる、シナールの内服に関して、よくある3つの質問にお答えします。

  • シナールを飲むと太りますか?
  • シナールを内服すると白髪になりますか?
  • シナールを処方してもらうにはどうしたらいい?

それぞれ、お答えします。

シナールを飲むと太りますか?

いいえ。

シナールの内服によって、太るという報告はありません。シナール配合錠には白糖が添加物として含まれているため、太るのではないかと考えるケースがあるようですが、医学的根拠はありません。

シナールに含まれるビタミンCは、水溶性ビタミンで、代謝・排出が早い成分のため、内服によって太る心配はないといえます。

シナールを内服すると白髪になりますか?

いいえ。

シナールの内服後に、白髪になったという報告も挙げられていません。ビタミンCがメラニンの生成を抑制する作用を持つために、頭髪も白髪になるのではないかと考える方もおられますが、そのようなデータはなく関連性は低いと考えられます。

シナールを処方してもらうにはどうしたらいい?

シナールをシミ・そばかすの治療や美白といった、美容目的で内服する場合は、美容皮膚科などの自費診療を行っているクリニックを受診します。

市販薬でもシナールは買えますが、有効成分に違いがあります。

市販薬に比べ、より大きな効果が期待できる処方薬を希望する場合は、受診して医師に処方してもらいましょう。

シナールの効果を試すなら美容皮膚科の梅田すずらんクリニックへ

シナール効果的な飲み方

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そんな方におすすめなのが、処方薬のシナールです。

美白に関心がある方は、ぜひ美容皮膚科の梅田すずらんクリニックにご相談ください。

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