2025年11月30日
プラセンタ注射は更年期障害に効果あり?保険適用の条件や費用を解説
40代・50代を迎え、ほてり・のぼせや理由のないイライラ、寝ても取れない倦怠感など、更年期障害の症状に悩んでいませんか?
その不調を緩和する方法のひとつとして、プラセンタ注射があります。プラセンタ注射には、自律神経のバランスを整え、更年期特有のさまざまな症状を和らげる効果が期待できます。
この記事では、更年期障害におけるプラセンタ注射の効果から、保険適用で治療を受けるための条件、費用目安まで詳しく解説します。
また、美容クリニックなどで受ける自由診療との違いや、美容面でのメリットも紹介します。
目次
そもそもプラセンタ注射とは

プラセンタ注射とは、ヒトの胎盤(プラセンタ)から抽出された有効成分を体内に注入する治療法です。胎盤には、アミノ酸やビタミン、ミネラル、成長因子など豊富な栄養素が含まれています。
これらを注射で直接体内に取り入れることで、体本来の治癒力や免疫力を高めるとされます。特に、ホルモンバランスや自律神経を調整する作用が期待できるため、更年期障害の治療にも用いられています。ホットフラッシュやイライラ、倦怠感といった特有のつらい症状を緩和する目的で使われるのです。
日本国内では、厚生労働省から医薬品として認可されているメルスモンとラエンネックの2種類のみが使用されており、医療機関で医師の診断のもと安全に投与されます。
更年期障害が起きる理由

更年期障害は、閉経前後の40代後半から50代にかけての更年期に起こる、心身のさまざまな不調のことを指します。
更年期障害の原因は加齢による卵巣機能の衰えと、それに伴う女性ホルモンエストロゲンの分泌量が、閉経期に向かって大きくゆらぎながら急激に減少することです。
エストロゲンの分泌は、脳の視床下部という部分がコントロールしています。エストロゲンが減少すると、視床下部は「もっと分泌せよ」と指令を強めますが、機能が低下した卵巣はそれに応じられません。この指令と応答のミスマッチが、司令塔である視床下部の混乱を招きます。
この視床下部は、体温調節や精神活動などを司る自律神経の司令塔でもあるため、その混乱が自律神経全体に伝わります。結果として、自律神経のバランスが崩れ、ホットフラッシュ(ほてり・のぼせ)、異常な発汗、イライラ、不眠といった特有の症状が引き起こされるのです。
プラセンタ注射に期待できる更年期障害への効果

プラセンタ注射は、更年期障害のつらい症状を緩和する選択肢のひとつです。ホルモンを直接補充するのではなく、自律神経やホルモンバランスを整える働きが期待されます。ここでは、自律神経、精神症状、身体症状、そして美容面で期待できる効果を具体的に解説します。
自律神経の調整による効果
更年期障害の代表的な症状であるホットフラッシュや、急な発汗、動悸、冷えなどは、自律神経のバランスが崩れることで起こります。自律神経は体温や汗の調節を自動で行っていますが、女性ホルモンの急減によってその司令塔が混乱し、誤作動を起こしてしまうのです。
プラセンタ注射には、この自律神経の働きを調整し、バランスを正常な状態に戻すサポートをする作用が期待されています。不足したホルモンを直接補充するのではなく、体全体が本来持つ「整える力」に働きかけるイメージです。
これにより、体温調節機能や血流が安定し、ホットフラッシュや異常な発汗、冷えといった不快な症状が和らいでいくと考えられています。
精神症状の緩和効果
理由のないイライラや不安感、気分の落ち込み、意欲の低下、不眠といった精神的な不調も、更年期障害のつらい症状のひとつです。これらもまた、ホルモンバランスの急変が自律神経や脳の働きに影響を及ぼすことで引き起こされます。
プラセンタ注射には、精神を安定させる作用も報告されています。プラセンタに含まれる成分が、ストレスへの抵抗力を高めたり、乱れた自律神経を整えたりすることで、心のバランスを取り戻す手助けをすると言われています。
直接的に気分を上げる薬とは異なり、体全体の調子を底上げすることで、結果として寝つきが良くなった、イライラすることが減った、といった精神的な安定につながるケースが少なくありません。つらい気分の波を穏やかにする効果が期待されます。
その他の身体症状への効果
更年期には、疲れが抜けない、朝から体がだるいといった慢性的な倦怠感や疲労感、あるいは頑固な肩こり、頭痛、めまいなどに悩まされる方も多くいます。これらのはっきりしない不調も、ホルモンバランスの乱れによる血行不良や代謝の低下が関係しています。
プラセンタ注射は、アミノ酸、ビタミン、ミネラルといった豊富な栄養素を直接体内に補給できるのが治療法です。これらの成分が、細胞の新陳代謝を促し、体本来の治癒力やエネルギー産生を高めるサポートをします。
血行が促進され、全身の血流が改善されることで倦怠感や肩こりといった身体的な苦痛の緩和が期待できます。
美容面でのメリット
プラセンタには、豊富な成長因子(グロースファクター)が含まれています。この成長因子が細胞を活性化させ、細胞の修復・再生をサポートし、ターンオーバーを促進する効果が期待されています。
また、肌のハリや弾力を支えるコラーゲンやエラスチンの生成を促す働きもあります。その結果、治療を続けるうちに肌の保湿力や弾力が内側から向上し、シミやくすみの改善、キメが整うといった美容効果を感じやすくなるのです。
更年期の不調を緩和すると同時に、若々しい肌印象を目指せる点こそ、プラセンタ注射ならではの大きな魅力です。
プラセンタ注射のデメリットと副作用

プラセンタ注射は多くの方に有効性が見られますが、一方でデメリットや副作用についても知っておくことが大切です。まず挙げられるのは、プラセンタ注射を受けると献血ができなくなることです。
厚生労働省および日本赤十字社の方針により、ヒト胎盤由来の医薬品(メルスモン、ラエンネックなど)の注射を一度でも受けた人は、その後の献血が制限されます。
これは、ヒトの胎盤を原料としているため、未知の感染症のリスクを完全に排除できないという予防的な措置によるものです。
その他、一般的な注射と同様に、注射部位に痛みや内出血、腫れが一時的に生じる可能性や、まれにアレルギー反応(発疹、かゆみなど)が起こる場合もあります。
✅️ 合わせて読みたい:プラセンタ注射にデメリットはないの?期待できる効果も解説
プラセンタ注射は更年期障害なら保険適用

更年期障害の症状を緩和するためにプラセンタ注射を選ぶ場合、一定の条件を満たせば保険適用で治療を受けることが可能です。ここでは、更年期障害の治療として保険が適用されるための件と、費用の目安について解説します。
保険適用が認められる条件
更年期障害の治療としてプラセンタ注射に保険を適用するには、主に3つの条件をすべて満たす必要があります。
まず第一に、医師によって「更年期障害」と正式に診断されていることです。単に体調が悪いというだけでは保険は使えず、症状や検査結果に基づいた医師の診断が求められます。次に、年齢が45歳から59歳までの女性であることも現行の条件のひとつです。
そして、使用する薬剤です。更年期障害の保険適用が認められているのは、プラセンタ製剤の中でもメルスモンのみです。もう一方のラエンネックは肝機能障害の治療で保険適用となり、更年期障害には適用されません。
保険適用(3割負担)の場合の費用目安
保険が適用された場合、医療費の自己負担額は原則として3割となります。初診時には、初診料などがかかるため1,500円程度が目安です。2回目以降の再診では、再診料とメルスモン1アンプルの注射費用をあわせて、1回あたり500円程度となります。
美容も気になる方へ:美容クリニックでのプラセンタ注射

プラセンタ注射は、更年期障害の保険治療としてだけでなく、美容や健康維持を目的とした自由診療としても広く活用されています。
保険適用の条件に当てはまらない方や、更年期症状の緩和に加えて、より積極的な美容効果を求める方は、自由診療でのプラセンタ注射が選択肢となります。ここでは、自由診療ならではの特徴や効果、費用について解説します。
自由診療ならラエンネックも選択可能に
更年期障害の保険治療では、使用できる薬剤がメルスモンに限定されています。一方、美容目的などの自由診療では、この制限がありません。そのため、ラエンネックを採用しているクリニックを選べば、こちらを注射してもらえます。
ラエンネックは、本来、肝機能障害の治療薬として保険適用が認められている薬剤です。しかし、その組織修復を促す働きや豊富な栄養素が美容分野でも注目され、多くの美容クリニックでエイジングケアや美肌目的の施術に採用されています。
どちらの薬剤が自分の目的に合っているか、また、どのような違いがあるかについては、医師に相談してみると良いでしょう。
美容クリニックで期待される効果
自由診療のプラセンタ注射は、美容や健康維持を主な目的として行われます。そのため、更年期障害の症状緩和というよりも、より具体的な肌質の改善やエイジングケアといった効果が期待されます。
プラセンタに含まれる豊富な成長因子やアミノ酸は、肌細胞の働きを活性化させ、ターンオーバーを整えると言われています。これにより、肌のハリやツヤ、弾力の向上、乾燥による小じわやキメの改善、シミやくすみの予防といった美肌効果が望めます。
自由診療の場合の費用目安
自由診療は保険が適用されないため、費用は全額自己負担となります。費用はクリニックによって大きく異なりますが、1回(1アンプル)あたり1,000円~2,000円程度が一般的な相場です。
保険診療と異なり、自由診療には注射の回数や量(アンプル数)に厳密な制限がありません。そのため、「最初は週に2回通い、効果が出てきたら2週間に1回にする」といった調整や、「美容効果をより高めるために1回に2アンプル注射する」といったことも可能です。
自分のライフスタイルや予算、そしてどのようになりたいかという目的に合わせて、通院ペースや注入量を柔軟に設定できる点が、自由診療の大きなメリットといえます。
プラセンタ注射に関するよくある質問

最後に、プラセンタ注射に関してよくある質問をまとめました。
効果はいつから実感できますか?
効果の感じ方には、個人差があります。 早い方では、注射の翌朝に「寝起きがすっきりした」といった疲労回復の効果を実感することもあります。
注射をやめるとどうなりますか?
プラセンタ注射には依存性や中毒性はありません。 そのため、急にやめたからといって、症状が急激に悪化する(リバウンドする)といった心配は不要です。
ただし、注射によって補われていた効果は徐々に薄れていくため、体調は治療を受ける前の状態に戻っていく可能性はあります。
ホルモン補充療法(HRT)との違いは?
作用の仕方が異なります。 ホルモン補充療法(HRT)は、減少した女性ホルモンそのものを薬剤で直接補充する治療法です。一方、プラセンタ注射はホルモン自体を含んでおらず、自律神経やホルモンバランスを調整する働きで症状を緩和します。
安全性は? 感染症のリスクはありませんか?
国内で承認されているプラセンタ製剤は厳しい検査を経て製造されており、感染症のリスクは極めて低いとされています。ただし、理論上のリスクがゼロではないため、予防的措置として献血が制限されています。
まとめ
プラセンタ注射は、更年期障害によるホットフラッシュやイライラといった諸症状を緩和する治療法です。治療には、更年期障害の診断で保険適用となるメルスモンと、美容目的などの自由診療があります。自由診療ではラエンネックも選択できます。
更年期の症状緩和だけでなく、積極的な美肌・エイジングケアも目指したい方には、自由診療でのプラセンタ注射もおすすめです。
梅田すずらんクリニックでは、自由診療にてラエンネックによる施術も行っております 。大阪梅田でプラセンタ注射をご検討中なら、ぜひお気軽に当院までご相談ください。
