2024年1月3日更新日:2024年5月28日
50代の顔のくすみの原因とは?タイプ別の対処法・治療法を解説

50代に差しかかると、顔のくすみが目立つようになる場合があります。加齢が原因とわかっていても、何とか目立たないようにしたいと思う方は多いのではないでしょうか。適切なケアを続けることで、くすみをはじめとする年齢サインを抑えられる可能性があります。
そこで今回は、50代の顔のくすみの原因やタイプ別の対処法、治療法などについて詳しく解説します。
目次
そもそも「くすみ」とは?

くすみとは、肌全体が暗く見える状態のことです。透明感や血色が失われることで不健康に見えたり、疲れた印象を与えたりします。明らかな年齢サインはないものの、なんとなく顔が暗く見える場合はくすみが原因の可能性があります。
くすみと言えば、シミや肝斑とどのような違いがあるのかがわからない方は多いのではないでしょうか。それぞれの違いについて詳しく見ていきましょう。
シミとの違い
シミとは、皮膚の内部で作られるメラニンが表皮に沈着して、薄茶色~褐色に見える状態のことです。メラニンは紫外線をはじめとする皮膚外部からの刺激が、肌の内部に到達しないように保護する役割を果たしています。メラニンは肌のターンオーバーによって自然に排出されるため、通常はシミになることはありません。
しかし、多量の紫外線を浴びたり、乾燥や摩擦などの刺激を受けたりしてメラニンが多量に生成されると、排出しきれなくなり肌に沈着します。また、睡眠不足や栄養不足、ストレスなどの影響でターンオーバーの周期が遅れた場合も、メラニンをスムーズに排出できず肌に沈着することがあります。
シミの主な原因が紫外線や乾燥などによるメラニンの沈着であるのに対し、くすみはメラニンの沈着のほかにも乾燥や血行不良、糖化などさまざまな原因で生じます。
シミとくすみの違いについては関連記事もご覧ください。
肝斑との違い
肝斑とは、口の周りや頬骨付近、額などに現れるシミのことです。くすみが顔全体が暗く見えるのに対し、肝斑は輪郭がはっきりとしない薄い褐色のシミが広範囲に現れます。通常のシミと同じく、紫外線やストレスなどの要因でメラニンが過剰に生成され、肌に沈着することが原因といわれています。
また、ホルモンバランスの乱れによってメラノサイト(メラニンを生成する組織)が活性化することによる影響が大きいため、ホルモンバランスが崩れがちな更年期の女性によく見られます。
50代の顔のくすみの原因

50代かどうかに関係なく、くすみには複数のタイプがあります。タイプ別に原因や、メカニズムについて詳しく紹介します。
肌に影ができる「乾燥くすみ」
加齢とともに皮脂量が減少することで、次第に乾燥しやすくなります。肌の水分が不足すると、肌の最も外側にある角質層の表面が毛羽立ち、肌に影ができてくすみが生じます。このような状態では肌の真皮層にある弾力成分のコラーゲンやエラスチンが失われやすいため、乾燥はしわやたるみの原因のひとつになるのです。
なお、乾燥と言えば湿度が低い冬に起きるイメージがあるかもしれませんが、エアコンの使用によっても空気が乾燥するため、夏にも起こり得ます。
血行不良「青くすみ」
肌全体が青黒く見える「青くすみ」は、血行不良や冷えによって起こります。血流が悪いと血色が悪くなり、肌の透明感が失われてくすみが生じます。血行不良によって肌の栄養や酸素が不足するとターンオーバーの周期も遅れやすいため、メラニンの沈着による「茶くすみ」やシミなどを併発することもあるでしょう。
血行不良はさまざまな肌トラブルを引き起こす恐れがあるため、なるべく早く解消することが大切です。
メラニンの沈着「茶くすみ」
茶くすみは、過剰に生成されたメラニンが肌に沈着することで生じます。シミと同じく、紫外線や乾燥、摩擦などの原因でメラニンが過剰に生成され、ターンオーバーで排出しきれなくなることが原因です。また、睡眠不足や栄養不足、ストレスなどでターンオーバーの周期が乱れることによっても生じます。
茶くすみとシミは原因が同じのため、併発する可能性があります。
角質が厚くなる「グレーくすみ」
グレーくすみは、古い角質や汚れが肌の表面に蓄積した状態です。通常、肌のターンオーバーによって古い角質が新しい角質に押し上げられて自然にはがれ落ちます。しかし、肌のターンオーバーの周期が乱れていると、古い角質が肌に留まることで皮脂と混ざって酸化し、黒っぽいグレーくすみが生じます。
ターンオーバーの周期が乱れる原因は、加齢や睡眠不足、栄養不足、ストレスなどです。
肌の糖化「黄ぐすみ」
黄ぐすみは、糖化やカルボニル化と呼ばれる現象によって肌が黄色っぽくなった状態です。糖化は、体内の余分な糖質が体内のたんぱく質などと不正常な結びつき方をして、細胞などを劣化させる現象です。糖質を過剰に摂ることで起きるトラブルで、黄ぐすみのほかにもしわやたるみなどを引き起こすといわれています。
カルボニル化は、酸化した脂質が分解されて生じるアルデヒドとコラーゲンなどが結びつく現象です。糖化が糖質の過剰摂取が原因であるのに対し、カルボニル化は脂質の摂りすぎが原因とされています。ジャンクフードやインスタントラーメンなどを主食にすると、糖質や脂質を摂りすぎてしまいがちです。栄養バランスの整った食生活を心がけることで、黄ぐすみを防止できるでしょう。
50代の顔のくすみの対処法
50代の顔のくすみを改善するためには、それぞれのタイプに適した対処法を実践する必要があります。次のように対処しましょう。
乾燥くすみには「保湿ケア」
乾燥くすみの原因は肌の乾燥のため、適切な保湿ケアによって改善が期待できます。洗顔後の保湿ケアや、加湿器による湿度調整などを徹底しましょう。洗顔後や入浴後は、なるべく早く化粧水で水分を、乳液で油分を補給します。乾燥しやすい口元や目の周りには、必要に応じてクリームを塗ることが大切です。
また、化粧水の後に、肌の悩みに対応した成分を含む美容液を塗るとよいでしょう。ヒアルロン酸やセラミドなど、乾燥肌対策に役立つ成分が含まれた保湿化粧品を使用し、乾燥しにくい肌を目指すことがポイントです。
青くすみには「生活習慣の見直し」
血行不良が原因の青くすみは、生活習慣の見直しによって改善する可能性があります。体が冷えることで血行不良になるため、冬は服を着こんだり、夏でもエアコンで体が冷えないようにブランケットを活用したりしましょう。
また、適度な運動を習慣づけて筋肉を増やすと体が冷えにくくなります。顔のマッサージで血流を促すことも有効とされていますが、摩擦しないように注意が必要です。また、顔だけではなく全身の血流が良い状況を保てるようにする必要があるため、生活習慣の見直しを中心に対処しましょう。湯船に浸かるのも、おすすめです。
茶くすみには「紫外線対策」
茶くすみは、紫外線が肌にダメージを与えないように、日焼け止めや日傘、帽子などで対策することが考えられます。紫外線を浴び続けると、ターンオーバーによるメラニンの排出が追いつかず、いつまで経っても茶くすみは消えません。
また、日焼け止めを使用しても、量が不足していたり塗りなおさなかったりすると、肌は紫外線ダメージを受けてしまいます。日焼け止めを選ぶ際は、SPFとPAに注目しましょう。
- SPF:日焼けの原因となるUVBを防ぐ指標で、数字が大きいほどに効果が高い
- PA:シミやしわに大きく関わるUVAを防ぐ指標で、+の数が多いほどに効果が高い
SPFとPAの使い分け方の目安は次のとおりです。
- 日常生活(散歩や買い物など):SPF10~20・PA+~++
- 屋外での軽いスポーツやレジャーなど:SPF20~30・PA++~+++
- 炎天下でのレジャーやリゾート地でのマリンスポーツなど:SPF40~50+・PA+++~++++
SPFとPAの値がどれだけ高くても、日焼け止めは汗で流れてしまうため、こまめに塗りなおす必要があります。
グレーくすみには「スキンケアの見直し」
グレーくすみの改善には、スキンケアの見直しが効果的です。古い角質や汚れが肌の表面に蓄積しないように、適切にスキンケアを行いましょう。洗顔の際は、洗顔料を十分に泡立ててから使用し、肌を摩擦しないようにやさしく丁寧に洗います。
また、必要に応じてホームピーリング剤を使用し、古い角質を取り除くこともスキンケアに役立ちます。日々のスキンケアを見直すことでグレーくすみが軽減し、肌の透明感が高まったりトーンアップしたりするでしょう。
黄ぐすみには「食生活の見直し」
黄ぐすみの原因は糖質や脂質の過剰摂取のため、栄養バランスの整った食生活によって改善が期待できます。ジャンクフードやスナック菓子を控えるほか、1日3食の食事では糖質や脂質を摂りすぎないようにしつつビタミン類やミネラル、食物繊維などをバランスよく食べましょう。
また、糖質を摂り過ぎな傾向がある場合は、玄米や全粒パンなど血糖値の上昇が緩やかな食品を取り入れることがおすすめです。これらの食生活のポイントを押さえていても、寝る直前に食事を摂るとカロリーを消費しきれず、糖質や脂質が過剰な状態になる恐れがあります。
そのため、1日3食の食事を規則正しくとるとともに、寝る直前の食事を避けることも必要です。
50代の顔のくすみに効果が期待できる治療法

加齢とともにターンオーバーが乱れがちになるため、50代の顔のくすみはなかなか改善が難しいものです。そのため、セルフケアを続けながらクリニックで治療を受けることも検討するとよいでしょう。
顔のくすみに効果が期待できる治療法を紹介します。
QスイッチYAGレーザー
QスイッチYAGレーザーは、532nmと1064nmの波長を使い分けることで、皮膚の深いところから浅いところまで広範囲にアプローチできるレーザーです。くすみだけではなく、シミやそばかす、あざ、タトゥーなど、さまざまな色素に関する問題の解消が期待できます。
使用するレーザーはメラニンに反応して発熱し、色素を破壊することでくすみを改善します。そのため、効果が期待できるのは茶くすみのみです。血行不良による青ぐすみ、食生活の問題による黄ぐすみなど、メラニンが関係ないタイプのくすみには効果が期待できません。
まずはクリニックを受診して、有効な治療法について医師から提案を受けましょう。レーザー治療の施術後には、赤みや腫れなどが見られることがありますが、数日で改善する場合がほとんどです。
QスイッチYAGレーザーとはどのような施術か、またその効果やダウンタイムについての詳細は関連記事をご覧ください。
美容点滴
美容点滴は、肌トラブルの改善や疲労回復効果などが期待できる成分を体内に直接注入する治療法の総称です。梅田すずらんクリニックの白玉点滴(高濃度グルタチオン点滴)は、メラニン生成の抑制や抗酸化作用の効果があるグルタチオンを主成分としており、くすみやしわの改善を促します。
肌に有効成分を塗るだけではなく、体の内側からもアプローチすることで、ケアの効率性が高まります。
美肌美白プレミアム点滴
美肌美白プレミアム点滴は、健康で透明感のある美肌を追及している方に適した治療法です。メラニンの生成を抑制するトラネキサム酸を主成分としており、体の内側からくすみやシミ、肝斑にアプローチします。
さらに、エイジングケアや疲労回復に効果が期待できる成分も含まれているため、ストレスや疲労による肌への影響を抑えつつくすみにもアプローチが可能です。
エレクトロポレーション
エレクトロポレーションは、ヒアルロン酸や成長因子などを肌を傷つけずに皮膚の奥深くへと導入する治療法です。当院では、「スプリング」と「ケアシスS」と呼ばれる2台のエレクトロポレーション機器を採用しております。
スプリングは、導入と冷却を同時に行うことで、美容成分を酸化させずに肌の奥深くへと浸透させることができます。
ケアシスSは、優れた浸透性能を実現するエレクトロポレーション機器で、スプリングよりも高濃度な成分の使用が可能です。当院では、患者さまのお悩みや体質などに応じて、ベストと考えられる治療法をご提案しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。
エレクトロポーションの効果について詳しくは、関連記事をご覧ください。
50代の顔のくすみのよくある質問

Q.50代は顔のくすみの他にどんな症状が現れる?
50代になると肌の老化が進行し、さまざまなトラブルが現れることがあります。肌の弾力を保つコラーゲンやエラスチンの産生が減少するため、肌がたるみやシワが目立つようになるでしょう。
特に顔の輪郭や目元、口元などに深いしわが増えます。また、皮脂の分泌量が減少することで肌の保湿力が低下するため、乾燥しやすくなります。乾燥によって肌のハリやツヤが減少し、シワやたるみがさらに目立ちやすくなるでしょう。
Q.50代の顔のくすみはマッサージで消えるって本当?
マッサージは顔の血行を促進し、肌の代謝を活性化する効果が期待できます。そのため、一時的に肌の血色が改善し、青ぐすみが和らぐ可能性があります。
しかし、深刻なくすみや肌トラブルをマッサージだけで完全に解消することは困難です。また、くすみの種類はさまざまで、マッサージの効果が期待できないタイプもあります。
マッサージは肌の健康と血行をサポートする手段の1つとして役立つものの、くすみに対してはは生活習慣やスキンケアの見直し、紫外線対策など、総合的なアプローチが必要です。
Q.50代の顔のくすみは治療しないと消えない?
50代の顔のくすみは、適切なスキンケアや生活習慣の見直しで軽減する場合があります。しかし、色の濃いくすみや茶くすみは皮下のメラニン色素を除去しなければ改善が難しいでしょう。例えば茶くすみには、Qスイッチヤグレーザーや美容点滴などが効果的です。
まずは美容皮膚科を受診して、くすみのタイプと効果的な治療法について医師から説明を受けることをおすすめします。
Q.50代の顔のくすみは誰にでもできるの?
50代の顔のくすみは、誰にでもできる可能性があります。例えば、ターンオーバーが乱れるのは大多数の人に共通します。また、長年にわたり蓄積してきた紫外線ダメージがくすみとなって現れる点も共通しているでしょう。ただし、生活習慣やスキンケア、食生活などによってくすみの範囲や現れ方などに差が生じます。
適切なスキンケアや規則正しい生活、健康的な食生活などを心がけて、くすみがなるべくできない状態を維持しましょう。
Q.50代の顔のくすみの治療にはどれぐらいの費用がかかる?
50代の顔のくすみの治療にかかる費用は、治療法や施術回数、クリニックなどによって異なります。顔のくすみ治療は自費診療のため、クリニックが自由に価格を設定できます。まずはカウンセリングを受けて、総費用を確認しましょう。
治療方法や医師の対応なども加味して、総合的な視点で治療を受けるクリニックを選ぶことが大切です。
治療費の目安は、数万~10万円程度です。中には医療ローンに対応しているクリニックもあるため、一括払いが難しい方もまずは相談してみましょう。
くすみが濃くなる前に治療を始めましょう
生活習慣やスキンケア、紫外線対策などを見直さない限りは、次第にくすみが濃くなっていく恐れがあります。くすみが濃くなると1回の治療では改善できなくなる可能性があるため、なるべく早く医師に相談して、適切な治療を始めることが大切です。
梅田すずらんクリニックでは、患者さまのくすみのタイプを見極めたうえで適切な治療法をご提案しております。「くすみを改善したいけれど、どうすれば良いのかわからない」、「まずは話だけでも聞いてみたい」という方も、お気軽にご相談ください。
大阪でシミ取り、くすみ治療は梅田すずらんクリニックにお任せください。
