2024年5月6日
マッサージピールの効果は肌から毛穴まで!施術に関する知識を解説
「最近、開いた毛穴が目立つなぁ…」
「鼻の毛穴の黒ずみが、キレイにならないのはどうしてだろう?」
鏡を見ると、重力に従ってたるんだ毛穴やポツポツとした黒ずみが目につくことがありますよね。
実は、マッサージピールがその悩みに役立つんです!
この記事では、マッサージピールとはどのような美容医療か、期待できる効果やメリット・デメリットまで詳しく解説します。
たるみ毛穴・毛穴の黒ずみに悩んでいて、マッサージピールに関心がある方は、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
マッサージピールの施術の特徴とは?
マッサージピールとは、専用の薬剤をマッサージしながら肌に浸透するようアプローチする施術のことです。
以下の2つの視点で、より詳しくマッサージピールについて理解を深めます。
- マッサージピールの薬剤「PRX-T33」
- マッサージピールの施術
それぞれ取り上げます。
マッサージピールの「PRX-T33」は、イタリアで開発された薬剤です。有効成分が肌に浸透して、自然と角質が剥がれるよう促す「新しい」ピーリング法といえます。
従来のピーリング剤は、皮膚の角質を剥がすため、肌に負担がありました。しかし、マッサージピールのPRX-T33は、皮膚に大きなダメージを与えることなく、ピーリング治療が可能です。
PRX-T33の主成分は、以下の3つです。
- トリクロロ酢酸(TCA)
- 過酸化水素(H2O2)
- コウジ酸
トリクロロ酢酸には、強いピーリング作用がありますが、過酸化水素が表皮に素早く浸透することで、トリクロロ酢酸が表皮に与えるダメージを抑制します。また、トリクロロ酢酸の水素イオンが真皮に到達し、線維芽細胞を活性化してコラーゲンの生成を促します。
過酸化水素が、トリクロロ酢酸の表皮剥離作用・炎症作用を抑制するため、表皮を保護しながらトリクロロ酢酸の効果を引き出すことが可能です。
コウジ酸には、メラニンの生成を抑制し、活性酸素の除去作用があるため、美白効果が期待できます。
マッサージピールの施術では、PRX-T33を顔の皮膚にのせ、顔全体にやさしく浸透を促すように、マッサージしながら塗り拡げます。
美容成分が肌に浸透したら、薬剤を拭き取って施術完了です。
マッサージピールに期待できる効果
マッサージピールには、以下のような効果が期待できます。
- 肌のハリ・弾力の向上
- ニキビ跡の軽減
- 色素沈着を薄くする
- くすみのトーンアップ
- 毛穴の黒ずみを除去
- 毛穴の引き締め
- ターンオーバーを整える
それぞれ、解説します。
肌のハリ・弾力の向上
マッサージピールの薬剤に含まれるトリクロロ酢酸が、真皮に浸透し線維芽細胞を活性化すると、コラーゲンの生成が促進されます。
真皮でコラーゲンが増えることにより、低下していた皮膚のたるみがふっくら持ち上げられ、肌のハリ・弾力が向上します。
ニキビ跡の軽減
ニキビ跡とは、皮膚がニキビの炎症によって、真皮の深さまで瘢痕(はんこん)になった状態のことです。
マッサージピールのコラーゲン生成を促進する働きと、肌の代謝を活発にする作用により、皮膚の再生が進み、ニキビ跡が徐々に目立たなくなる効果が期待できます。
色素沈着を薄くする
マッサージピールの薬剤に含まれるコウジ酸は、メラニンの生成に関わる「チロシナーゼ」の作用を抑える働きがあります。
また、コウジ酸はメラノサイト細胞に作用し、メラニンの生成を抑制する効果が期待できる成分です。
チロシナーゼに対する抑制作用と、メラノサイト細胞に対する働きの相乗効果で、メラニンの生成量が減り、色素沈着の色が薄くなります。
くすみのトーンアップ
マッサージピールの薬剤に配合されているコウジ酸は、メラニンの生成量を減少させる作用を持ちます。
加えて、肌のタンパク質の「糖化」をブロックする働きが注目されています。肌の糖化は顔を黄色く、くすませます。
マッサージピールによって、顔のメラニンが減少し、糖化を防ぐことで、くすみが薄くなり肌のトーンアップが期待できます。
毛穴の黒ずみを軽減
毛穴の黒ずみは、毛穴に詰まった皮脂が角栓となり、酸化したものです。根本の原因は、毛穴の広がりによって、皮脂が毛穴に溜まりやすくなっていることです。
マッサージピールでは、ピーリング作用により肌の代謝が良くなり、黒ずみの軽減・防止が期待できます。
毛穴の引き締め
毛穴の周りの皮膚の弾力が低下すると、皮膚のたるみとともに、毛穴が広がって「たるみ毛穴」になります。
マッサージピールで、真皮のコラーゲンの生成を促進すると、肌のハリ・弾力が生まれ、毛穴の引き締め効果が期待できるのです。
ターンオーバーを整える
マッサージピールのトリクロロ酢酸は、皮膚のターンオーバーを促進する作用も併せ持っています。トリクロロ酢酸が真皮の線維芽細胞を刺激すると、コラーゲンだけでなくエラスチン線維・ヒアルロン酸の生成も活発になり、皮膚の潤いが保たれます。
表皮のターンオーバーには十分な水分が必要ですが、肌の保水力がアップすることで、細胞分裂が盛んになり、古い細胞が表面へと押し出されて角質として剥がれ落ちます。
表皮のターンオーバーが整うと、肌トラブルが起きにくく、より健康的な皮膚を保ちやすくなります。
マッサージピールのメリット
マッサージピールには、主に4つのメリットがあります。
- ダウンタイムがほとんどない
- 施術時間が比較的短い
- 肌への刺激に配慮した薬剤
- 幅広い悩みに対応
順番に紹介します。
ダウンタイムがほとんどない
マッサージピールの1つ目のメリットは、ダウンタイムがほとんどないことです。
マッサージピールは、これまでのピーリング治療とは異なり、皮膚の角質を剥離することはありません。
トリクロロ酢酸と過酸化水素水の化学反応によって、肌へのダメージを抑えることができ、赤み・皮剥けなどの症状が軽減されます。
施術中のひりつきが軽減され、ダウンタイムがほとんどないというのは、大きなメリットです。
施術時間が比較的短い
マッサージピールの2つ目のメリットは、施術時間が他の美容治療に比べて短い点です。
梅田すずらんクリニックでは、メイク落としなどの時間を除いた施術自体は、約20分ほどで終わります。ダウンタイムもほとんどないため、気軽に施術を受けやすいというメリットがあります。
肌への刺激に配慮した薬剤
マッサージピールの3つ目のメリットは、肌への刺激に配慮した薬剤を使用している点です。
PRX-T33には、強いピーリング作用を持つトリクロロ酢酸が33%も含まれていますが、過酸化水素水を配合することで、すばやく表皮を保護しながら、真皮に有効成分を浸透させることが可能です。
真皮には痛みを感じる感覚神経が存在するため、真皮にアプローチする多くの美容治療では痛みを感じます。しかし、マッサージピールでは肌への刺激に配慮して薬剤が配合されているため、痛みが比較的少ないというメリットがあります。
幅広い悩みに対応
マッサージピールの4つ目のメリットは、幅広い肌の悩みに対応している点です。
従来のピーリング治療は、肌のくすみ・表皮のザラつきといった、皮膚の表皮の問題までしかアプローチできませんでした。
しかし、マッサージピールでは表皮を剥離せず、真皮まで有効成分を浸透させて、コラーゲンの生成を促進したり、メラニンの生成量を減少させたりする効果が期待できます。
マッサージピールは、肌のハリ・弾力の向上・色素沈着・ニキビ跡・くすみの軽減・毛穴の悩みまでカバーできる、肌悩みを複数抱えている場合に魅力的な美容治療です。
マッサージピールのデメリット
メリットの多いマッサージピールですが、2つのデメリットがあります。
- 乾燥肌には向かない
- 効果を持続させるには施術を重ねることが必要
上記の2点を、それぞれお伝えします。
乾燥肌には向かない
マッサージピールのデメリットの1つ目は、乾燥肌には向かない点です。
もともと肌がカサつきやすい場合、マッサージピールの薬剤の刺激が強く、皮膚の表面を傷つける可能性があります。アトピー肌などで、皮膚が弱い場合も、注意が必要です。
乾燥肌・アトピー肌の場合は、医師の診察でマッサージピールの施術が可能か、判断を仰ぐことをおすすめします。
効果を持続させるには施術を重ねることが必要
マッサージピールのデメリットの2つ目は、効果を持続するために、複数回施術を重ねる必要がある点です。
マッサージピールの施術後、有効成分の働きにより、効果を実感できるようになりますが、線維芽細胞の活性化が落ち着くと、徐々に効果が薄れていきます。
加齢とともに皮膚は衰えるため、マッサージピールの効果を維持するためには、継続して施術を受ける必要があります。
マッサージピールの効果が実感できるのは?
施術直後から、肌のハリ・ツヤの変化を感じられる場合もあります。これは、トリクロロ酢酸・過酸化水素の化学反応によって生じる水分によるものと考えられています。
個人差はありますが、マッサージピール本来の効果が実感できるのは、1週間後から1か月後にかけてです。
施術後2~3日でターンオーバーが活性化され、角質が剥がれ落ちます。これが「皮剥け」です。かゆみを感じることもありますが、剥がれかけた角質を無理に剥がさないようにします。
その後の数週間で、真皮のコラーゲン・エラスチン線維・ヒアルロン酸が増え、肌のハリ・毛穴の引き締め効果などを実感できます。
マッサージピールの効果を持続させるための施術頻度
マッサージピールの効果を持続させるための施術頻度は、2週間おきに5回程度です。
個人差はありますが、5回ほど続けて施術を受けることで、効果が安定しやすくなるといわれています。施術を受け始めたばかりの時期に期間をあけすぎると、前の施術の効果が薄れ治療効率が悪くなるため、初期の施術頻度が肝心です。
5回目以降は、1~2か月に1回ほどの頻度で施術を受けると、ターンオーバーが整い、肌のコンディション維持に役立ちます。
マッサージピールで起こり得る副作用
マッサージピールの施術によって、以下のような副作用が現れることがあります。
- 赤み
- ひりつき
- 乾燥
- 皮剥け
- かさぶた
- アレルギー反応(トリクロロ酢酸・コウジ酸など)
皮剥け・かさぶたはいじらなければ、自然に治ります。
気になる症状が1週間以上続く場合は、施術を受けたクリニックを受診しましょう。
マッサージピールに関する注意点
トレチノイン・ハイドロキノン・レチノールを使用している場合は、マッサージピール施術の2週間前から中止する必要があります。肌に、必要以上の負担をかけないためです。
また、当院ではステロイドの入った塗り薬、皮膚科処方のニキビ薬(ディフェリングル・ベピオ・デュアック・エピデュオなど)の使用を、施術1週間前から中止していただきます。
ただし、皮膚炎やニキビなどの治療が優先となる場合があるため、外用薬を中止してよいか、皮膚科の主治医に確認することをおすすめします。
ゼオスキン・リビジョン・エンビロンなど、一部のドクターズコスメも肌トラブルを避けるため、マッサージピールの施術1週間前から中止しましょう。
マッサージピールの施術後、トレチノイン・ディフェリンゲル・ベピオゲルは、皮膚への刺激が強すぎるため、使用予定のスキンケア用品に成分に含まれていないか、確認しておきます。
マッサージピールの効果を引き出すために
マッサージピールの施術後は、せっかく受けた美容治療の効果を十分に引き出したいものです。
以下の2点に留意して、マッサージピールの効果を手に入れましょう。
- 保湿ケアは手を抜かない
- 紫外線対策に気を配る
それぞれ、解説します。
保湿ケアは手を抜かない
マッサージピールでは、表皮の角質を化学的に剥離することがないため、ケミカルピーリングの施術後ほど肌のバリア機能は低下しません。
とはいえ、マッサージピールの薬剤による刺激で、肌は敏感になります。
マッサージピールの施術後に、肌の保湿が不十分な場合、ターンオーバーが整いにくくなります。マッサージピールの施術後は、低刺激のスキンケア用品を使用し、肌の保湿ケアを丁寧に行うよう心がけましょう。
紫外線対策に気を配る
マッサージピールの施術後の肌は敏感なため、ケアを怠ると紫外線によって、色素沈着を起こしかねません。
日焼け止めクリーム・日傘・帽子・サングラス・マスクなどで、顔の肌を紫外線から保護しましょう。
マッサージピールの効果をサポートするドクターズコスメ
マッサージピールの施術後、セルフケアにドクターズコスメを使用すると、治療効果を高めるのに役立ちます。
荒れやすい肌には、エタノールが含まれていない化粧水がおすすめです。同じく、アルコールフリーの美白美容乳液も、肌への刺激を抑えながら、美白効果が期待できます。
梅田すずらんクリニックで取り扱いのあるラインナップは、ドクターズコスメのページをご覧ください。ドクターズコスメの選び方は、遠慮なくスタッフに、ご相談ください。
マッサージピールとケミカルピーリングの違いは?
マッサージピールは、以下の点でケミカルピーリングと異なります。
- アプローチする皮膚の深さ
- 期待できる効果
- ダウンタイム
ケミカルピーリングは薬剤を顔に塗り、表皮の角質を剥がれやすくする施術です。ターンオーバーの乱れによって蓄積した古い角質を除去し、ごわついた肌を滑らかにする効果が期待できます。
ケミカルピーリングは施術後に皮剥けが起こるため、表皮が剥がれ落ちるまでの期間がダウンタイムです。
ケミカルピーリングのダウンタイムの期間や症状について、詳しくは「ケミカルピーリングのダウンタイムは何日?症状や経過・ケア方法を解説」の記事をご覧ください。ケミカルピーリングのデメリットについては「ケミカルピーリングのデメリットとは?必要な対策やトラブルを防ぐ方法も解説」の記事で紹介しています。
他方、マッサージピールの薬剤は、表皮から真皮まで、ケミカルピーリングの薬剤よりも深く浸透して作用します。
真皮の線維芽細胞を刺激するため、コラーゲン・エラスチン線維・ヒアルロン酸の生成が促進され、肌のハリ・毛穴の引き締め・トーンアップなど幅広い効果を期待できるのが特徴です。
マッサージピールは薬剤の配合により、炎症が抑制されるため、ダウンタイムがほとんどなく、皮剥けもケミカルピーリングほど目立たないという点も異なります。
マッサージピールの施術が受けられない場合
以下のような場合は、マッサージピールの施術が受けられない可能性があります。
- 妊娠の可能性がある・妊娠中・授乳中
- 顔にヘルペス・脂漏性皮膚炎などの炎症がある
- 強い敏感肌
- トリクロロ酢酸・コウジ酸・ラテックスにアレルギーがある
- トレチノイン(ディフェリンゲルなど)・過酸化ベンゾイル(ベピオ・デュアック・エピデュオなど)の使用中
- イソトレチノイン(アキュテイン・ロアキュテイン・ロアキュタンなど)を内服中
上記に記載がない場合でも、治療中の疾患や内服薬によっては、施術を控える場合があります。気になる点・不明な点は、クリニックに相談するのがおすすめです。
マッサージピールに関してよくある質問
マッサージピールについて、よくある3つの質問にお答えします。
- 施術後にメイクは可能ですか?
- 夏でも施術ができますか?
- 過酸化水素水は肌に悪くないですか?
ひとつずつ、お答えします。
施術後にメイクは可能ですか?
はい、可能です。
施術後、メイクをしてお帰りいただけます。
夏でも施術ができますか?
はい、可能です。
マッサージピールは表皮の角質を剥がさないため、皮膚のバリア機能が著しく低下することはありません。
しかし、紫外線を浴びてメラニンが増加すると、施術効果が薄れますので、紫外線対策は忘れずに行ってください。
過酸化水素は肌に悪くないですか?
確かに、高濃度の過酸化水素は肌に悪影響を及ぼしますが、マッサージピールの薬剤に含まれる過酸化水素は低濃度のため、肌への負担を避けられます。
マッサージピールの施術はこんな悩みにおすすめ!
マッサージピールは、以下のような悩みを持つ方におすすめの施術です。
- 肌のハリが気になる
- ニキビ跡を薄くしたい
- 毛穴の開き・黒ずみが気になる
- くすみを軽減し肌トーンをアップしたい
- 肌を健康的に保ちたい
もし、上記のようなお悩みをお持ちなら、マッサージピールにトライすることをおすすめします。
マッサージピールなら梅田すずらんクリニックへ
この記事では、マッサージピールの特徴や、効果について解説しました。
マッサージピールの、メリット・デメリット・施術時の注意点・効果を引き出すポイントも、知識として得られましたね。
「開いた毛穴…」
「毛穴の黒ずみ…」
鏡を見ながら迷っているなら、梅田すずらんクリニックへご相談ください。美容皮膚科の医師が、あなたの悩みにピッタリの治療方針をご提案致します。
梅田すずらんクリニックのマッサージピールの施術の流れについては、マッサージピールのページをご覧ください。